今年の夏を盛り上げた堀米 雄斗選手がアクションフィギュアで登場!
世界で活躍するスケートボーダー・堀米 雄斗選手がS.H.Figuartsでアクションフィギュア化! 今年の夏、日本を盛り上げた堀米選手がなぜアクションフィギュアとなったのか? そしてフィギュアならではの魅力とは? 企画・開発担当である岡本圭介氏に語ってもらいました。
――「なぜ堀米 雄斗選手をアクションフィギュアS.H.Figuarts化することになったのでしょうか?
岡本:「S.H.Figuarts」では主にアニメ・特撮などのキャラクターをアクションフィギュア化していますが、数々の実在の人物も立体化しており、映画キャラクター以外では、ミュージシャン・俳優・コメディアンを中心に検討してきました。さらに幅をひろげたいと考えた時に、「新たなチャレンジ」として思いついたのがスポーツ選手でした。
これまでのフィギュアファンはもちろん、今までフィギュアに触れたことのない層にもアプローチ出来ると良いなと考え、世界で活躍しているスポーツ選手をを検討していたとき、優勝を重ねていた堀米選手に注目した事から今回の商品化が実現しました。
▲海外アーティストやレジェンド俳優、お笑いタレントなど話題の人物をアクションフィギュア化してきたS.H.Figuartsシリーズの新たなラインナップとして誕生した「S.H.Figuarts 堀米 雄斗」。もちろんスケートボードも付属。
――いろんなスポーツがあるなかで、なぜスケートボードだったのでしょうか?
岡本:スケートボードは堀米選手の影響で、ここ数年一気に競技人口を増やし、スケートパークも目にすることも増えてきている注目度の高い競技です。また、スケートボードの背景でもあるストリートカルチャーを尊重しながら、さまざまな結果を残している堀米選手に個人的にすごく注目していたこともあり、すべての条件が合致したことで今回オファーさせていただきました。
――夏の活躍もあり、まさにタイムリーなタイミングでの商品化発表ですが、いつ頃、企画がスタートしたのでしょうか?
岡本:企画を検討していたのは、ここ1〜2年くらい。実際に始動したのは去年の夏〜秋くらいですね。
――どのように商品開発されたのでしょうか?
岡本:今回、堀米選手ご本人の全面協力により、全身をスキャンさせてもらって立体化しています。なので、体のフォルムだけでなく、骨格まで意識的に再現しているところも、ぜひ見てもらいたいです。また、各種の手首パーツに関しても、実際に堀米選手の手首や指先までフォーカスして、詳細にスキャンさせてもらいました。手の表情はフィギュアにとって意外と重要なんです。スキャン作業時に堀米選手にはトリック中のイメージで手首の表情を作ってもらい、実際のフィギュアでも同様に再現しています。
▲堀米 雄斗選手をスキャンして立体化。全身はもちろん、手首もフォーカスして本物を再現している。
――表情もすごくリアルですよね。
岡本:S.H.Figuartsで主に実在する人物をフィギュア化する際に使用している“魂のデジタル彩色技術”を採用しています。“魂のデジタル彩色技術”とは、実物の特徴を細密に表現する「デジタル造形」と、ミクロレベルで再現できる「デジタル彩色」を組み合わせた技術で、より本物感を再現することが可能です。堀米選手の顔も実際にスキャンさせてもらい、指の先程度の大きさの顔パーツですが、陰影や肌感まで精密に再現しています。通常のフィギュアでは、版画のように1色ずつ色を載せていく手法が主流ですが、“魂のデジタル彩色技術”では彩色データをデジタルで精密に作りこんでいるからこそできる特別な技術です。彩色データは造形に合わせて作っているので、陰影も含めて本物のように見えます。
――髪型についてはいかがですか?
岡本:これは堀米選手に限ったことではないのですが、フィギュアの髪型はどうしてもアニメ的な表現になりがちです。堀米選手の顔のスキャンデータを元に、アニメ的な立体表現と、写実的な顔のマッチング、バランスを取りつつ、最適解で立体化しました。
▲顔は“魂のデジタル彩色技術”で本物そっくりに再現。
――スケートボード選手のフィギュアならではのギミックはありますか?
岡本:スケートボード競技の醍醐味はやはりトリックですよね。つまりスケートボード自体のアクション演出も必要となるんです。実際のトリックではスケートボードと人物の足は密着したり分離したりします。トリックのアクションを成立させるために専用のクリップとジョイントパーツが付属します。最初は足にクリップをはめてスケートボードを固定することも考えたのですが、なるべく自然な形でトリックを再現したかったので、本体への接続ではなく専用台座へのジョイントパーツという形式に変更しました。
▲フィギュア本体を「専用台座」、スケートボートはジョイントパーツのクリップで保持することで、それぞれを独立して可動保持するようになり堀米選手のトリックシーンを切り取ったような状態でディスプレイ可能。ジョイントパーツにも可動箇所がある事で、体からボードが離れた状態なども再現できる。
――ジョイントパーツについて解説お願いします。
岡本:商品に付属する「専用台座」と合わせて使用するパーツです。スケートボードには、ジャンプだけでなくボードを1回転させるなど、さまざまなトリックがあり、特に回転技をフォローできるようにジョイントパーツを検討製作しました。開発でもっとも苦労した箇所ですし、トリックの再現度はこのパーツで高まったと思っています。ぜひ堀米選手のトリックを再現してほしいです。当然、「ノーリーバックサイド270ブラントスライド」は再現したいはずですからね。実際、このトリックを映像で観ると、すべてが一瞬すぎてスローでもよくわからないところがあります。でも、コマ送りにするとわかるんですよ。それをぜひフィギュアでポージングして、堀米選手のトリックを体感してほしいです。
――ジョイントパーツ以外にもトリックを再現するためのギミックはありますか?
岡本:先ほどお話したトリック中の手首も付属しているので、イメージ通りのトリックを再現できるはずです。また、トリックを行う対象物としての、階段や手すりを再現できるペーパークラフトもこだわりのひとつです。交換用のフェイスパーツにより世界大会で優勝したときの笑顔なども再現できます。
▲ストラクチャーとして、ペーパークラフトが付属するので、ストリートシーンのようなトリックメイクした状態でディスプレイを楽しんでもらえます。
――コスチュームはどのように決まったのでしょうか?
岡本:動きやすさのあるシンプルなもの、デザイン的にもフラットなものをこちらから提案しました。Tシャツ部分はアクションの邪魔にならないように樹脂素材となっていて、腿をあげたりする動きなどはスリットから脚を出すことで再現可能です。Tシャツはめくることも可能で、服のなかの肉体、腹筋も再現しています。競技の際、堀米選手はもう少し太いパンツを履くこともあるのですが、フィギュアとしてのプロポーションバランスで、現状の太さに調整しています。
――スケートボードのデザインはオリジナルでしょうか?
岡本:今回、フィギュア化するにあたり、どのようなデザインにするか検討しているなかで、今回付属するデッキのグラフィックを弊社ブランドのロゴ等で提案させて頂きましたが、最終的には堀米さんからのアイデアにより決定しました。本フィギュアにのみ付属するオリジナルのグラフィックとなっているのでその点も注目していただきたいです。
▲ボードはオリジナルデザイン。Tシャツはルーズな裾のフォルムで、軟質素材となっている。
――ほかにも堀米選手とのエピソードはありますか?
岡本:スキャンのときにお会いしたのですが、とても丁寧でおだやかな方でした。スキャンが終わったあと、「商品を楽しみにしているのでお願いしますね」とおっしゃってくださり、我々開発スタッフはすっかり心を持っていかれました(笑)。
――今回の堀米選手は話題性、タイミングともに、まさに今が旬となりましたよね。
岡本:今年の夏、堀米選手は我々が想像もつかなかったようなドラマティックな活躍をしてくれました。今回の商品化があったので堀米選手の活躍を一喜一憂しながら応援していましたが、気づけば社内でも様々な方面から注目されるアイテムになりました(笑)。本当に、「今だから実現できたアイテム、今だからこそ手にとってほしいアイテム」と言えます。もちろん“旬である”という事だけでなく、圧倒的な熱意と愛で開発しました。是非皆様のおうちで堀米 雄斗選手のトリックをシーン再現したり、スケートボードのトリックの理解を深めたりして頂けたらと思います。宜しくお願いいたします!
――ありがとうございました。
「S.H.Figuarts 堀米 雄斗」は「東京おもちゃショー2024」にて展示予定!!
8月31日(土)と9月1日(日)のパブリックデーに是非お越しください。
©YUTO HORIGOME