僕が撮影で使っていた変身ベルトよりもよく出来ている印象ですね。近くで見るとよくわかりますが、長年使っているダメージ感が塗装で再現されていて、ちょっと羨ましいくらいのクオリティだと思います。
なんといっても、変身ポーズに反応して自動変形するギミックです。僕は撮影中に衣装の袖が端のほうにひっかかっちゃって、パーツを壊した苦い思い出があります。センサーの部分に手をかざすと変形するんですけど、そのときひっかかりやすいので気をつけてください(笑)。四方のパーツが折りたたまれ、中央が回転して「光る」という、変形の動きがとても心地いい。あと、光が緑色というのもいいですね。『仮面ライダーBLACK』(1987年)のシャドームーンのベルト(シャドーチャージャー)も中央の部分が「緑」ですし、それが銀のボディとマッチしてとてもカッコよかったですから。
すごいですよね。買ってくださったみなさんが、僕(信彦)になりきれるという。恐れ多いです。実際に商品から流れる自分の声を聴いたら恥ずかしいでしょうね。ものすごくマジメに演じていますから(笑)。それにしてもすごい技術がこのベルトに組み込まれていることに感心しました。テクノロジーが暴走している……劇中のゴルゴムと同じじゃないですか(笑)!
今回の『仮面ライダーBLACK SUN』に登場するブラックサンとシャドームーンは、非常に生物的なフォルム、バッタであることを大事に考えたデザインになっています。アクションシーンでも、バッタであることを重要視した動きがつけられているんです。シャドームーンはキングストーンを持っているので、他の怪人よりも格上というか、神々しいキャラクターとして描かれます。撮影期間中は、自分の部屋に昔のシャドームーンのフィギュアを置いて「お前はシャドームーンを演じるんだぞ」と自分に言い聞かせつつ、頑張りました。それくらい、シャドームーンというのは僕にとって大切な存在。仮面ライダーSHADOWMOONのフィギュアもぜひ部屋に飾りたいと思います。新しいキャラクターとして、仮面ライダーファンの方たちに愛していただきたいですね。
僕のいちばん古い「誕生日の記憶」って、『仮面ライダーBLACK RX』(1988年)の「バイオライダー」のフィギュアを買ってもらったことなんです。どうしてバイオライダーを欲しがったのかはわからないんですけれど、テレビを観ていて「バイオライダー最強じゃないか!」と思ってたんでしょうね。RXのライバルとして登場したシャドームーンのこと(第22、27話)は鮮烈に覚えていますが、『仮面ライダーBLACK』の記憶はほとんど残っていません。「変身ベルト」の玩具も、テレビCMを観て「欲しいな〜」と思っていたはずなんですけど、買ってもらわなかったですね。
僕が劇中で行なった変身は、とにかく「キレ」の良さを意識していました。イメージは、切れ味するどい「日本刀」を振るう武士のような感覚ですね。昔のシャドームーンって変身ポーズが無かったので、自分なりに「シャドームーンの変身はこうだ」とイメージを作って取り組みました。「変身ベルト 世紀王ムーンドライバー」を購入してくださった方は、ぜひ「俺は日本刀を振るっているんだ」と自身に言い聞かせながら変身してみてください。とにかく「切れ味の鋭さ」を意識してほしいです。
『仮面ライダーBLACK SUN』の撮影で使われたベルトと同等に、細部にまでこだわりを持って作られた商品です。ぜひお手に取っていただき、仮面ライダーSHADOWMOONになりきってもらいたいです。センサーによる自動変形機能がありますから、玄関に置いてもらえると防犯効果も期待できるんじゃないかな(笑)。非常にクオリティの高い商品ですので、存分にお楽しみください!
(C)石森プロ・東映 (C)「仮面ライダーBLACK SUN」PROJECT