
空島編をまとめて思い出せるような決定版となるフィギュア。
細部までこだわり抜いた圧倒的な筋肉美をぜひ感じて欲しい!
魂豪示像-極-
企画開発:橋本 佳那
原型師:岩倉 圭二
Q.出場されるブランドについて教えてください
- 橋本
- 「魂豪示像」は2021年にスタートした一番くじフィギュアの新シリーズで、シンプルやポップとは対極のゴリゴリなエフェクトや渋い造形のフィギュアです。クリアパーツも一切使わずに、まさに金剛(こんごう)のような重量感のある見た目になっています。
Q.今回、岩倉さんとタッグを組もうと思った理由を教えてください。
- 橋本
- これまで「魂豪示像」ではカイドウ、マルコにはじまって、ゾロ、リューマ、ミホーク、サボ、スモーカー、ヤマトなどを出していますが、そのすべてのフィギュアを岩倉さんが手がけています。ここまでブランドと原型師さんが一対一になっているのは珍しいです。
Q.参加が決定したときの意気込みを教えてください
- 岩倉
- 本当に幸せの一言です。僕としてはどの原型も楽しく作るだけ。強いて言うなら「魂豪示像」はギュッとした密度感であったり、どの原型も一枚の絵として見えるよう意識しているつもりです。ただ、作り始めると結局楽しくて無心になっちゃうんですよね。
Q.今回造形したキャラクター、シーンを選んだ理由を教えてください
- 橋本
- せっかくのONE PIECE造形王頂上決戦なので、普段は商品化が難しい、さらに岩倉さんの特徴が活かせる筋肉ゴリゴリのキャラという2つの要素を考えて、カルガラにしました。リアル系のカルガラのフィギュアはまだ出ていませんし、カシ神や黄金の鐘も入れて空島編をまとめて思い出せるような決定版となるフィギュアを作っていただきたい、と。あと、私が筋肉と爬虫類好きなので(笑)。
Q.キャラ・シーンが決定した際の感想を教えてください
- 岩倉
- 今回、橋本さんに原型の基となるデザイン画を描いてもらったんですが、これが非常に良かったんですよね。デザイン画にはカルガラがいた時代だけでなく、400年後を感じられるような要素も入っていて、空島編のコンセプトアートのようでした。この絵から良いフィギュアが出来なかったら、僕の責任だなって(笑)。

Q.どのような会話を重ねて制作を進めてきたのでしょうか?
- 橋本
- ONE PIECE造形王頂上決戦は原型師さんの思うがままに作っていただきたいので、基本的にはほぼ修正は入れません。そもそも最初に原型を見させていただいた時から最高だったので。ただ、調整いただいた部分としては、当初カルガラが少し上を向いて威厳を感じるような印象だったので、よりカルガラの圧を出したくて、お客さんと目が合うような顔の角度にしてもらいました。
- 岩倉
- 最初は遠い空を見ているような感じでしたね。そんな風に、ちょこちょこナイスアイディアをもらってました。あと、制作過程の原型に対して「筋肉、最高です!」とも言ってくれてました(笑)。
Q.原型師さんの特性や作家性はどんな点にありますか?
- 橋本
- それはもう、唯一無二の筋肉美です。岩倉さんの作る筋肉はすごくきれいで、バランスもパーフェクトなんですよ。腹斜筋をここまで一つひとつきれいに作ってくれるのは、本当に岩倉さんぐらいじゃないでしょうか。

Q.現状の仕上がりについて、率直な感想を教えてください
- 橋本
- 会社に送られてきた原型を開封した時にはその出来の良さに驚いて、周りにいる社員を呼んで自慢しまくりました!
- 岩倉
- 正直、出来の良し悪しは自分だとあまりわからないんです。本当に好き勝手やらせてもらっていますが、作っている最中は本当に一生懸命楽しく作れました。その楽しかった心を考えると、上手くいったんじゃないかな。
Q.こだわりのポイントを教えてください
- 橋本
- デザイン画だとカルガラはただの岩に足を載せていたんですけど、岩倉さんのアレンジで岩をシャンドラの遺跡のようにしていただきました。これもすごく細やかな造形になっているんです。あと、写真だとわからないんですが、カシ神の口の中もすごくリアルで。爬虫類好きとしては、カシ神の背に出来た肉厚のシワが筋肉の密度を感じられてめちゃくちゃ良いです!
- 岩倉
- カルガラのズボンは内股が網目状になっていて、これを粘土造形でどう作るのかは納品ギリギリまで考えていました。賞品として生産することも踏まえて作らないといけませんし。最終的にズボンを切り抜くような形で作りましたが、こうした部分は難しいけど作っていて楽しかったです。

Q.今回の頂上決戦で特に負けたくない人や、ライバルはいますか?
- 橋本
- プライズ事業部の三好章弘さんは同じ美術大学出身なので、今回どんな作品で参加されているのかが気になります。
- 岩倉
- ライバルと言われると困りますね……。参加されている原型師さんはみんな知ってる人ばかりなので。中でも山下マナブさんは会うたびに「ファンです!」って言ってるんですけど、いつも流されるんです。だからライバルじゃなくて、「愛する人は山下さんです」ということで(笑)。
Q.ズバリ、優勝できると思いますか?
- 橋本
- 岩倉さんの原型なので、もちろん優勝できる!と思ってます。ただ、やはり久しぶりのONE PIECE造形王頂上決戦復活ということで、自分たちもそうですし、何よりお客さんにも楽しんでもらえたらいいのかなって思います。
Q.最後にメッセージをお願いします。
- 橋本
- 岩倉さんの原型は、筋肉ファンなら一目見れば素晴らしい筋肉だとわかるので、もう好きなだけ見てください!それと、これだけずっしりした重量感のある大蛇(カシ神)のフィギュアはなかなかないので、爬虫類ファンにも届いてほしいですね。
- 岩倉
- ONE PIECE造形王頂上決戦は、原型師みんな良い作品を作ってくるし、ユーザーさんも大きなイベントとして盛り上がってくれるので、すごく良いイベントなんです。原型師同士も、打ち上げで仲良くなれますし(笑)。でも本当に、原型師や開発者、そしてユーザーさん、全員が楽しめるはずです。フィギュアが大好きなので、こうやって未来永劫盛り上がればいいですね。
