シンケンジャーの専用武器「シンケンマル」が“-MEMORIAL EDITION-”としてプレミアムバンダイに登場!放送当時の商品であるDX版からいかにグレードアップしたのか? その詳細を探るべく、プレミアムバンダイスーパー戦隊応援隊長・三本木大輔さんが参る! ナメたら危険なシンケンマル、その魅力を開発担当・バンダイ開発担当氏に語ってもらいました。
三本木:手に取ったとき、ワクワクさせてくれるのは、まずこの大きさですよね。シンケンマルの全長は劇中と同じくらいですか?
▲まずはシンケンマル-MEMORIAL EDITION-を手にして細部をチェックする三本木さん。殺陣も得意な三本木さんだけにディテールだけでなく、重さも気になった模様。
開発担当:放送当時のDX版から約190%のサイズアップ、全長約800mmとなります。
▲全長約800mmのロングサイズ。刀身のバランスもより劇中に近い仕様を再現。
三本木:やはりDX版とはサイズ感が全然違いますよ。すごく振り回したくなる(笑)。『侍戦隊シンケンジャー』は時代劇のようなチャンバラが印象的な作品ですからね。
開発担当:DX版は子供向けの商品でしたが、今回の-MEMORIAL EDITION-は大人が手にしてもボリュームを感じてもらえると思います。
三本木:グリップも大人が両手持ちできるサイズですよ! そもそも-MEMORIAL EDITION-はどんなブランドなんですか?
開発担当:いわゆる“大人のなりきりアイテム”です。変身アイテムや武器などをバンダイ最新技術により、できる限り劇中イメージで再現することがコンセプトとなっています。
三本木:それはサイズ感だったり、造形だったり?
開発担当:そうですね。DX版は子供向けで、サイズ的にも子供サイズですし、安全性を重視した設計なので刃の部分もPVCという柔らかい素材を使っていました。今回は大人向けなので、劇中イメージをより再現しようと、刀身バランスやディテールなど造形もこだわっています。あとは塗装もメタリック含めて、より豪華に仕上げています。
三本木:重量感もありますが、素材は何を使用しているのでしょうか?
開発担当:外装は加工性や耐性の高いABS素材やポリカーボネート(PC)などのプラスチックがメインですが、今回はさらに内部に金属素材のダイキャストを内蔵しています。これによりチャンバラ的に振り回しても、強度面での心配をせずに遊べるようになっています。あとはおっしゃっていただいたように重量感、本物を持ったような重さを感じてもらうための演出にもなっています。
三本木:チャンバラ遊びができるのはいいですよね。“なりきり”系トイは遊びすぎると壊れちゃうこともありますけど、これは本気で遊べそうです。コレクションとして飾るだけでなく、やはり実際に手にしたくなりますよ。
開発担当:音声ギミックも充実しているので、ぜひ遊んでほしいですね。
三本木:音声ギミックは効果音とか?
開発担当:剣撃の効果音のほかにも、BGMを収録しています。例えば、名乗りのときに印象的なBGM「一筆奏上!」、戦闘シーンのBGM「斗え!シンケンジャー」、さらにオープニング曲「侍戦隊シンケンジャー」のTVサイズを聴くことができます。
三本木:へー! 曲を流しながら遊べる! 効果音はどうやって鳴らせるんですか?
開発担当:効果音はスイッチ仕様です。自分が鳴らしたいタイミングでボタンを押して楽しめます。
三本木:シンケンマルは赤いトリガーで音が鳴るんですね。効果音は1種類ですか?
▲三本木さんが右手の人差し指で押しているのが効果音用のトリガーボタン。
開発担当:効果音は複数収録していて、押すたびにいろんな効果音が鳴ります。
三本木:押すたびに効果音が変わるのはいいですね。過去のDX版のときはBGMなど音楽の収録はあったんですか?
開発担当:DX版は剣撃音がメインでBGMはなかったんです。
三本木:それが-MEMORIAL EDITION-では技術の進化もあって、BGMと効果音が一緒に楽しめるようになった、と。これは何種類くらいの音声を収録しているんですか?
開発担当:剣撃音や必殺技、細かい効果音などを合わせると40種類以上の音を収録しています。
三本木:音声用のスピーカーは、まったく目立たない場所にあるんですよね。
開発担当:-MEMORIAL EDITION-は外観も重視しているので、おもちゃ都合のネジ穴なども極力減らしています。
三本木:ぱっと見、ネジ穴とか見当たらないですよ。
開発担当:ネジで止めているところは上からカバーパーツを被せて隠しています。
三本木:電池はどこから入れてるんですか?
開発担当:柄の部分を外していただいて。単4電池を3つ使用します。
三本木:全然わからないんですね。下手したら、僕、これ(場所がわからなくて)電池変えられないですよ(笑)。ネジ穴が見えるとおもちゃ感が出るんですよね。-MEMORIAL EDITION-はすごく丁寧に作っていただいているのがわかります。
開発担当:メカニズム的には効果音用の攻撃トリガー、BGMボタン、操縦ボタン、ディスク装填検出スイッチの4種類と、内部の回転を認識するセンサーだけなんですけどね。あとは電池蓋の中に電源があるくらいです。
三本木:BGMボタンって、どこですか? あります?
開発担当:回転する箇所の隣にあるゴールド部分の一部がボタンになっています。
三本木:ここがボタンなんですか!? えー、すごい!
▲ゴールド箇所にBGMボタンを発見!
開発担当:BGMボタンが気づかれなかったのはすごく嬉しいですね(笑)。このボタンを押すと、「侍戦隊シンケンジャー(TVサイズ)」「斗え!シンケンジャー」「一筆奏上!」の3曲の切り替えができます。
三本木:BGMが流れているとき、SEは鳴らない? SEが鳴るとBGMは止まります?
開発担当:攻撃しているときにBGMが止まったりはしないですね。BGMを鳴らしながら、剣撃音で遊べますし、名乗りもできます。劇中でも名乗りのとき、BGMで演出していますからね。
三本木:本当に劇中通りの演出でシンケンジャーになりきれるんですね。音声ギミックと言えば、スピーカーも重要だと思いますが、このあたりは何か工夫があったりしますか?
開発担当:もちろん当時よりも性能のよいスピーカーを採用しています。また、スピーカーも外観からはわからない位置に配置していて。
三本木:ゴールド部分の鍔あたり、隙間に隠れている箇所から音が鳴れているんですね。
▲ゴールドの鞘部分のわずかな隙間にあるスピーカーの穴を発見。一定の空間があるので、音もクリアに聴こえるのも特徴。
開発担当:スピーカーはどうしても穴を空けることが避けられないので、なるべく目につかない場所に隠しました。
三本木:秘伝ディスクについてはいかがですか?
開発担当:秘伝ディスクに関しては各キャラクターを選択してから装着してもらって、必殺技の発動が可能です。シンケンレッドの「火炎の舞」のほか、ブルー、ピンク、グリーン、イエローの必殺技も再現できるようにそれぞれのディスク、および名乗りの時に使用される黒いディスクがセットになっています。細かいところを説明させていただくと、ギミック的にはディスクを装着すると、ボタンが押されることで、シンケンマルがディスクを装填されたと認識します。
▲秘伝ディスクは6枚付属。レッド、ブルー、ピンク、グリーン、イエローのほか、変身用の黒ディスクもセット。厚みも劇中に近く、裏面のディテールも再現。
三本木:なるほど! 装着部にボタンが…ここも全然目立たないですね。
開発担当:内部にはセンサーが入っていて、ディスクの回転を認識できます。
三本木:だから、こうやって回すと、あの劇中の効果音が鳴るんですね。すごい工夫ですよ。
三本木:塗装についてあらためてお聞かせください。
開発担当:今回は劇中のシンケンマルの色味に極力近づけようと、ゴールドの表現にもこだわっています。今回お持ちしたものから、よりよいものとなるように絶賛調整中です。
三本木:ここからさらにクオリティが上がるんですか?
▲彩色もこだわりのひとつ。ゴールド、シルバー、ガンメタリックと、劇中をイメージしたカラーリングを再現すべく、調整中。
開発担当:そうですね。ゴールド箇所のほかにも、剣先のシルバー、刀身の刃のない部分となる鎬のガンメタリックカラーなども劇中イメージをさらに追及できるように調整中です。
三本木:ガンメタリックカラーの塗装はDX版にはなかったですよね。
開発担当:当時はシルバー単色で、柔らかい素材でした。
三本木:このギミック含めててんこもりの仕様は当時『侍戦隊シンケンジャー』が好きだった少年少女のためですよね。
開発担当:ターゲット層として、その想いですね。私自身、当時、中学生くらいで、ドハマリしていましたから。当時のことを思い出しながら、遊んでほしいです。好きなシンケンジャーになりきってもらいたいですね。
三本木:シンケンジャーは名乗りのところとか、特にかっこいいですからね。開発担当さん的に『侍戦隊シンケンジャー』は思い入れの強い作品なんですか?
開発担当:もちろんすべてのスーパー戦隊が大好きで、『侍戦隊シンケンジャー』も本当に大好きな作品です。そのなかでシンケンマルはすごく印象的なアイテムだと思ったんです。戦っているときだけでなく、“名乗り”でも使ったり、さらに巨大ロボの操縦もできる。だからこそ-MEMORIAL EDITION-では可能な限り音声ギミックを“なりきり”遊びの演出として入れさせていただきました。
三本木:ちなみに開発担当さんは誰推しですか?
開発担当:私は殿ですね。
三本木:シンケンレッドかぁ、やっぱりそうですよね。僕はグリーンも好きで、名乗りのとき、剣先を触るんですよ。そういうのやれるといいですよね。
開発担当:その触るときの効果音も収録しています。
三本木:え!? 入ってるんですか? それはボタンで押して?
▲開発担当の思い入れたっぷりのギミックにこの驚きの表情! 各モードによるプレイバリューは-MEMORIAL EDITION-ならでは。
開発担当:はい、剣先を触るとき、自分のタイミングで押していただければ。
三本木:それは押す回数で効果音が変わるみたいな?
開発担当:名乗りのモードのときはトリガーを押すたびに劇中の流れに沿って効果音が変わっていきます。名乗りモードは各キャラクターを選択できますが、劇中では基本的にひとりひとり順番に名乗って、最後に全員で名乗りますよね?
三本木:たしかに。
開発担当:なので、全員名乗りモードも収録予定です。
三本木:それはノンストップで全員?
開発担当:そうですね。
三本木:すごい! ひとり5役だ!
開発担当:名乗りモードのほかにも、武器モード、ロボモードみたいな感じで選択していただく予定です。
三本木:すごい! すごいですね! モード選択があるんだ。モードに合わせて音が鳴れば、なりきりの没入感が出て、めちゃくちゃいいですよ。
開発担当:ロボモードでは、ロボが発進するときの効果音なども収録しています。さらにディスクを回していただくと、シンケンオーの必殺技音が流れるんですよ。「ダイシンケン侍斬り」ですね。
三本木:おー! 購入した皆さんは、まずディスクをノールックでつけるところから練習ですね。
開発担当:子供の頃の気持ちに戻って、チャンバラしてほしいです。
開発担当:ぜひ皆さんにシンケンマルをお迎えしていただければと思います。
三本木:シンケンファンだけでなく、スーパー戦隊ヒーローファンなら持っておきたいアイテムですよね。すごく振り回したい! もうこれ持って帰っていいですか(笑)?
開発担当:手にすれば、シンケンジャーを疑似体験できるはずです。やはり実物を手に取らないと伝わらないボリューム感、存在感があると思います。ショドウフォン -MEMORIAL EDITION-を手にしていただいたファンの皆様も、ぜひ一緒に遊んでください。
▲今回も楽しそうにインタビューしていただきました。
三本木大輔
■PROFILE
俳優、ATGファクトリー所属。福島県出身、4月27日生まれ。現在放送中の『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』に ファイヤキャンドル役として出演。その活躍は舞台など多岐に渡る。プレミアムバンダイ スーパー戦隊応援隊長として、独自の視点でプレミアムバンダイや商品の魅力を発信!
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