METAL ROBOT魂、マイティーストライクフリーダムガンダム行きます! 『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』でキラ・ヤマトの搭乗機として活躍した人気機体が「PREMIUM BANDAI FESTIVAL 2025」合わせで登場。METAL ROBOT魂ではストライクフリーダムガンダム弐式、プラウドディフェンダーとそれぞれでのリリースをしていたものの、今回は決定版セットとして仕様を刷新。劇中におけるダメージ状態にもこだわった徹底再現になっている。これまでの立体化とは異なるMETAL ROBOT魂ならではのマイティーストライクフリーダムガンダムへのアプローチとは? 企画担当であるBADNAI SPIRITSコレクターズ事業部 寺島 塁氏にそのこだわりと魅力について語ってもらった。
――「METAL ROBOT魂 <SIDE MS> マイティーストライクフリーダムガンダム 最終決戦 Ver.」についてお聞かせください。
寺島:マイティーストライクフリーダムガンダムの「劇中の姿」がコンセプトとなっております。ストライクフリーダムガンダム弐式が受けた戦闘ダメージを一部新規造形パーツとダメージ塗装により表現しつつ、プラウドディフェンダーによる粒子をまとった美しい姿を部分的なパール塗装により表現いたしました。
▲マイティーストライクフリーダムガンダムをダイキャスト使用のMETAL ROBOT魂で商品化!
――METAL ROBOT魂ではすでにリリースされているストライクフリーダムガンダム弐式、プラウドディフェンダーを組み合わせることでもマイティーストライクフリーダムガンダムを再現できましたよね。
寺島:以前発売した2商品の組み合わせとは仕様上の差別化を図っています。既存商品をお持ちのお客様も、今回初めて手にするお客様も、改めてマイティーストライクフリーダムガンダムという機体を手にしたいと思っていただくには、どのような仕様が良いだろうかと検討いたしました。
▲今回の「METAL ROBOT魂<SIDE MS>マイティーストライクフリーダムガンダム 最終決戦 Ver.」。以前リリースされたストライクフリーダムガンダム弐式とプラウドディフェンダーとの合体で再現できたマイティーストライクフリーダムガンダムと同じ機体ながら、立体としてはまったくの別物。
――たしかに劇中ではドッキング前のストライクフリーダムガンダム弐式は、かなりダメージを負っていましたよね。
寺島:劇中を改めて振り返ると、マイティーストライクフリーダムガンダムの登場に至るまでにたくさんのドラマが詰まっているんです。ドッキングまでの過程でブラックナイトスコードとの激しい戦闘があり、アスランのズゴックが助けに来て、さらに、ラクスがプラウドディフェンダーで駆けつけて、マイティーストライクフリーダムガンダムになる。エンゲージまでに、たくさんのドラマが詰まっていました。
寺島:本体のダメージで最も印象的なのが腹部のダメージ。大きな斬撃痕が入っております。右腕はビーム・シールドが破壊され、ゴールドのフレームがむき出しに。また、右腰のレールガンも切断されております。この3箇所は、新規造形パーツとして忠実に再現しております。
▲胸部やレールガンの破損などは新規造形で再現。右腕も劇中通りにフレームがむき出しとなっている。
――ある意味、これまで立体化されたマイティーストライクフリーダムガンダムは設定画がベースだったものを、今回のMETAL ROBOT魂では劇中の姿で再現しました。
寺島:今回、劇中の姿を再現していますが、やはり完成品フィギュアならではの彩色表現にもこだわっています。分かりやすく破損した箇所以外にも、戦闘で装甲に付着したであろう汚れや細かなダメージも当然あると思われますので、主に爆風を受けたであろう箇所に「ダメージ塗装」を施すことで、装甲への汚れや擦れをイメージした彩色にしております。
――通常の塗装との違いはありますか?
寺島:通常のブラシ塗装は装甲の白の上にグレーなどの暗い色を吹き付けますが、今回は装甲の白色と暗い色がなじむように「先に暗い色を吹いた上から白を塗装する」手法になっています。これにより色に深みを出しながら、より自然なダメージを表現しました。
▲下地にグレーを吹いたあとにホワイトを乗せる特殊な塗装方法を採用。設定上のVPS(Variable Phase Shift)装甲をMETAL ROBOT魂ならではのアプローチで表現している。
――ダメージ塗装表現は全体的に施されているのでしょうか?
寺島:劇中のブラックナイトスコード カルラ、ブラックナイトスコード シヴァとストライクフリーダムガンダム弐式の戦闘シーンを何度も見直し、映像検証することでダメージ塗装を施す箇所を選定しています。攻撃を左手のシールドで受けてるとか、背面からミサイルが飛んできて被弾したとか、どのようにどこにダメージを受けたか、どの方向からの攻撃や爆風を受けたか、事細かに調べて、表現しています。なので、必ずしも左右対称ではなく、アシンメトリー、左右にバラつきもあるので、実際に手にとって確認してもらいたいですね。
▲検証資料の一部。劇中シーンから攻撃された箇所を確認。機体のどのあたりに爆風を浴びたかなど、事細かな検証が行われた。
――印象的な検証結果はありましたか?
寺島:キラの戦い方を見ていると、怒涛の攻撃を受けながらうまく時間を稼いでいるんですよね。致命傷を避けながら、機体のエネルギーコントロールをしながら、四方八方からの攻撃を捌いて攻撃にも転じる…。キラの凄さをあらためて知れたのは、検証していた面白いところでした。機体前方と後方でも被弾回数が違うので、ダメージ表現においても差をつけています。――劇中設定では物理的衝撃を無効化できるVPS(バリアブルフェイズシフト)装甲を採用しているだけに、表現の難しさもありますよね。
寺島:「機動戦士ガンダムSEEDシリーズ」はたくさんの驚きの技術設定があるので、完成品METAL ROBOT魂としての表現、ある種のチャレンジでした。マーキングもキレイな箇所だけでなく、剥げたような“擦れ”もあり、よりリアリティを追求しています。
▲前スカートや左腕のマーキングなどはあえて“擦れ”を表現。機体の細部を見れば見るほどキラの激闘を体感できる。
――ベースとなっている本体の機体色についてはいかがですか?
寺島:プラウドディフェンダーとドッキングしたシーンの演出、いわゆる粒子表現をイメージして部分的にパール塗装を追加しています。機体の赤い部分にも金のパーツ塗装を追加しました。
▲プラウドディフェンダーは劇中、戦闘前の状態だったので、ダメージのない状態の美しい塗装。白のパール塗装のみならず、ピンク系も組み合わせて、粒子のカラーを表現。ゴールド部分も金メッキ仕様で輝く。
――合体時は粒子が球体上に滞留して、機体全体が輝くような印象がありますよね。
寺島:実は関節のゴールドメッキも、より明るいトーンに変更しています。やはりマイティーストライクフリーダムガンダムといえば、ゴージャスに光っててほしいですからね。一方で援軍として登場したプラウドディフェンダーはダメージのない戦闘前の状態なので、より輝くようにウイングの先端にキラっとピンク色が輝くようなパールを追加しています。ダメージ塗装のストライクフリーダムガンダム弐式、パールで輝くプラウドディフェンダーのコントラストを楽しんでもらいたいです。
▲マイティーストライクフリーダムガンダムと言えば、ゴールドのフレームが印象的。輝きのあるゴールドメッキを採用することで、マイティーストライクフリーダムガンダムの特別感を際立たせている。
――ほかにも「METAL ROBOT魂 <SIDE MS> マイティーストライクフリーダムガンダム 最終決戦 Ver.」ならではの仕様はありますか?
寺島:ボーナスパーツとしてラクス・クラインのフィギュアが付属します。やはりエンゲージのシーンは一番印象的ですよね。劇中イメージでマイティーストライクフリーダムガンダムの肩にラクスを飾ることができます。
▲劇中でも印象的な登場シーンのポージングも再現可能。
▲クリアのジョイントパーツを使用することで、劇中のようにラクスを左肩にディスプレイ可能。
――ラクスにも存在感がありますよね。
寺島:リアルにスケールを追求するともう少し小さめになるのですが、強度面やイメージを重視して多少大きめになっています。また、このシーンにこだわり、専用の平手パーツを新規造形しました。
▲劇中ポーズを再現すべく専用の平手パーツを新規造形するこだわりよう。まさにプレミアムバンダイフェスにふさわしい特別なアイテム。
――黒い刀身の日本刀、対艦刀フツノミタマは付属品ですか?
寺島:通常のフツノミタマのほか、ボーナスパーツとしてパースのついた刀も付属します。パースがついた劇中シーンを再現できるように切っ先が大きくなっています。
――ディスプレイの演出もパワーアップしているんですね。
寺島:台座のデザインも刷新しました。ストライクフリーダムガンダム弐式の台座は、ストライクフリーダムガンダム弐式の名称や形式番号をデザインしていましたが、今回はマイティーストライクフリーダムガンダムのデザインになっています。
――ストライクフリーダムガンダム弐式、プラウドディフェンダー、それぞれをすでに購入した方も、新たに欲しくなってもらえそうです。
寺島:かなり贅沢かもしれませんが、ストライクフリーダムガンダム弐式、プラウドディフェンダー、そしてマイティーストライクフリーダムガンダムの3機まとめてディスプレイしていただけるといいですよね。それにプラウドディフェンダーのセットとなっていたエフェクトパーツと、今回のマイティーストライクフリーダムガンダムを組み合わせは、前回、購入していただいただいた方ならではのプレイバリューになるはずです。
▲すでにリリースされている「METALROBOT魂〈SIDE MS〉ストライクフリーダムガンダム弐式」と「METALROBOT魂<SIDE MS> プラウドディフェンダー&エフェクトパーツセット」。すでにこちらを購入済みのユーザーさんなら3つそろえて、まとめてディスプレイもおすすめ。
――単体商品を購入した方ならではのアドバンテージもあるわけですね。
寺島:ライフルはストライクフリーダムガンダム弐式の専用装備ですし、ビームシールド2枚付属も単体商品ならではの仕様です。ただ、額のビーム砲、ディスラプター展開用の交換アンテナパーツは継続して付属しています。
――なぜ今回、マイティーストライクフリーダムガンダムを選んだのでしょうか?
寺島:劇中ではキラ・ヤマトの搭乗機であり、さらにヒロインのラクス・クラインの力も加わった、キャラクター性もあり、非常に人気の高いガンダムです。あらためて劇中に出てくる表現を追加したうえで決定版として最強機体を商品化する機会をずっと伺っていました。そんななかで「PREMIUM BANDAI FESTIVAL 2025」は、大きなイベントですし、新たな挑戦ができるチャンスだと思ったんです。
――単体商品として「METALROBOT魂〈SIDE MS〉ストライクフリーダムガンダム弐式」、「METALROBOT魂<SIDE MS> プラウドディフェンダー&エフェクトパーツセット」の反響はいかがでしたか?
寺島:お客様の評価も高くとても大きな反響がありました。おかげさまで『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』のタイミングで本当にたくさんのお客様にご購入いただけるブランドとなりました。実際、ブランドとしてもステップアップできた感覚があります。
――きっと今回の「METAL ROBOT魂 <SIDE MS> マイティーストライクフリーダムガンダム 最終決戦 Ver.」を期待しているファンも多いのでは?
寺島:次回作『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM ZERO』の公開もありますし、ファンの皆様の期待を維持するところもブランドのミッションだと思っています。企画担当としてひとりでも多くのお客様にお届けしたいですね。この商品で作品中での戦闘の激しさや勢い、プラウドディフェンダーとのエンゲージまでのストーリーを感じて頂ければ幸いです。
――ありがとうございました。
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