
もちろんです。以前ブレイド(CSMブレイバックル)とギャレン(CSMギャレンバックル)が出ていたから、もしかしたら次はカリスで何か出してくださるのかなと期待していたところでした。
「カリスラウザーも出してほしい」とファンの方たちからのリクエストがあったと伺って、驚くと同時に嬉しく思っています。
すごい迫力ですね!実際に撮影で使われた小道具と比べてもぜんぜん見劣りしないというか、こんな細かいところまで造型しているのか、という驚きがありました。撮影のときはFRP製のアップ用、ウレタン製のアクション用と2種類のベルトを使っていたのですが、これはアップ用として用いても十分だといえるほど、緻密なディテールが表現されています。しっかりした「重さ」があるのもいいですね。

カリスアローは「大きさ」に圧倒されました。伊藤慎さんが演じられたカリスが、こんなボリューム感の武器を持ってアンデッドと戦っていたんだな……と改めて実感できます。こんなに大きなものを振り回していたというのは、ほんとうに凄いですよね。手にしてみると、意外と重い。20年前の小道具を元にこのように商品化してくれた、現在のバンダイさんの技術も凄いと思います。ありがたいです。
DX版も、あの頃は凄くよく出来た玩具だなあと思っていましたけれど、こうして並べてみるとまさに大人と子どもって感じですね(笑)。
声だけの収録でも、けっこうパワーを使いましたから、終わったらドッとその疲れが押し寄せてきましたね。20年ぶんの思い入れも蓄積していましたし。以前、ゲームでカリスの音声を入れたことがありましたが、今回はテレビシリーズや劇場版などの「シーンの再現」を強く意識して、あのころの始の声に寄せるのが難しかったです。扁桃腺を切除する手術を受けて声質が変化し、以前のような高い声がなかなか出なくてね。「あれ、出ないぞ」と思いつつ(笑)、音程を上げるよう意識して喋りました。始のセリフだけ抜き出しても、当時のストーリーが思い出されて懐かしかったです。『仮面ライダー剣』はストーリー展開に深みがあり、さらには登場人物それぞれのキャラが濃いですよね。セリフを収録していて「僕は仮面ライダーを演じていたんだなあ」という思いが、20年を経て改めて強く感じられました。
たくさんありますね。特に印象深いのは第6話、(始がライダーだということを天音に告げる、と言う剣崎に向かって)「そんなこと言ってみろ、俺はお前をぶっ殺す!」です。このセリフのおかげで、僕はファンのみなさんから「ムッコロさん」と呼ばれるようになりました。もう何をやってもムッコロさん。ムッコロの人。みなさんに育てていただいたキャラクターですよね(笑)。また「嫌われるよ、おしゃべりすぎる奴は。誰にだって触れられたくないことがある。忘れるんだな」(第6話)や「ほんとうに強いのは……強いのは!ヒトの想いだ!」(第34話)なども印象に残っています。最終回や劇場版での剣崎と始のやりとりなど、僕たちキャストが気に入っているシーンのセリフはやはり、多くの方々に響いていますね。

最初、他の仮面ライダーと出自の異なるカリスだけ「変身」と言わない予定だったんですが、僕が石田(秀範)監督に「変身って言いたいです!」とお願いしたらOKをいただき、完成作品のようになりました。せっかく仮面ライダーになるんですから「変身」のかけ声は欲しいなと思いましたから……。でもあのとき言っておいてよかったですよ。そうでなければ、仮面ライダーが4人そろったとき、僕だけ無言で変身していたかもしれない(笑)。今にして思えば、変身のときもっとカッコいいポーズを考えておけばよかったかなって。カリスラウザーにカードをスッと通すだけですからね。仮面ライダーの中で、一番変身タイムが短いのがカリスなんです。「変身」って言うだけですから(笑)。

始になりきって、ちょっと上目づかいで敵をにらみつけるのが大事ですかね。眉間にしわを寄せて、憎しみを込めて……「ムッコロス!」あ、違うか(笑)。「変身!」って叫んでみてください。派手な動きがない分、気持ちを込めていただければ!
20年経って、また以前と同じ役を演じることができる、こういった機会をいただけたのはまさしく「仮面ライダーの力」だと考えています。
これからも、仮面ライダーカリス=相川始を演じた日々のことを忘れずに、仮面ライダーの名に恥じない生き方をしていきたいです。信号無視なんてしませんし、ゴミのポイ捨てもしません!人間の生き方について考えさせられる仮面ライダーは、ほんとうに深いと思います。
みなさんぜひ「CSMカリスラウザー&カリスアロー」を手に入れてもらって、仮面ライダーの力を体感してください!
©石森プロ・東映