


以前の「CSM戦極ドライバー」もすごくいい商品でしたけれど「CSMゲネシスドライバー」こそ、大人が求めていた変身ベルトじゃないかと思いますね。なぜなら『仮面ライダー鎧武』で僕、呉島貴虎を含むユグドラシルの「大人チーム」の使った変身ベルトでしたから。これぞ「大人のための変身ベルト」です(笑)
さらに、エナジーロックシードをセットし、果汁を絞って変身する。ボディメイクの時代といわれる昨今、フルーツ生絞りで変身するという、ヘルシー極まりないアイテム。これは大事ですよ。何なら本当のフルーツを絞ることのできる機能もつけてほしかった。…これは冗談ですが。
全塗装による金属的な表現も含めて、とても渋い変身ベルトに仕上がっていると思います。

今でもファンの方がSNSにコメントを寄せてくれているのは、ありがたく思います。よくいただく言葉は「メロン兄さん」です。貴虎にも思い入れを持っていただいているんだなと、静かに思っておりました。また「主任!」と呼ばれることも多いですね。『鎧武』が始まってもう10年でしょう。いまだに俺は主任なのか。主任止まりなのか、もっと偉い役職になりたいですね(笑)。
グリップを動かすとき、以前のDXでは「ギィ〜〜」という動作音が鳴っていましたが、今回は静かになって、中央部分に果汁がたまる音声がより聴こえやすくなってますね。『鎧武』の撮影のときも、この動作音は厄介だったんですよ。本番で「ギィ〜〜」が鳴ってしまって、他の声や音と重なってNGになったシーンもありました。その問題が、ようやく解消したわけですね。あの当時これがあったら、音声さんも泣いて喜んだんじゃないかな(笑)。
あとはコップの発光ギミックですね。DXではLEDが1個だったのに対し、CSMだと…100個!?すごいですね。100個ですよ。映像上ではCGで表現されていた果汁のギミックが、こうやってLEDの明滅によって表現されるなんて、驚きでしかないです。テクノロジーの暴走ですね(笑)。

これは嬉しいですよね。他人の変身遊びをこのスイッチでいきなり邪魔できるわけじゃないですか。すごく楽しいと思います(笑)。これ、劇中では凌馬しか手にしていなかったはずですから、細かい形を忘れていました。こんなアンテナがついてたんですね。ちょっとトボケたデザインというか(笑)。現物をまじまじと見ることができるのは、とても嬉しいです。

コツですか……。まずは、必ずスーツ姿で変身をしてください。ここがいちばん大事です。目線は、これから戦おうとする相手をしっかり見つめる。決してロックシードがちゃんとはまるかを気にして手元なんて見ちゃいけません。ノールックで装填してください。ノールックは絶対です。ロナウジーニョがパスを出すときくらいのノールックでやってください(笑)。ちゃんとはまらなくても大丈夫。カットを割って「エナジーロックシードをはめる寄りの画」を撮りますから! よくないのは、はまらなかったときに「あっ、はまらなかった!」と顔に出してしまうこと。動揺の気持ちを顔に出さず、寄りがあることを信じる。このように、俳優の気持ちになって変身してみてください。
それはもう、ぜひ呉島貴虎のフィギュアを出していただきたいですね。以前、秋葉原に行ったときに、ホビー売り場にたくさんフィギュアが並んでいるのを見て「おれもフィギュアになりたい!」と思いました。何なら、1分の1フィギュアでもいいです。邪魔になるかな(笑)。そして、バンダイさんの本社ビル脇にある仮面ライダー1号や孫悟空(ドラゴンボール)の横に置いてもらうとか……野望は尽きないですね。

『仮面ライダー鎧武』を愛してくださるみなさんのおかげで、大人のための変身ベルト「CSMゲネシスドライバー」ができました。『鎧武』のライダーはフルーツを題材にしているため、日常生活の中でもふと、かたわらにあるフルーツを見て『鎧武』を思い出される方も多いのではないでしょうか。10周年記念でこのような豪華商品が出て、これから15周年、20周年と、末永く応援していただければ、将来的にはもっともっといろんな商品が出るかもしれないですよね。何十年もすれば、ベルトを着けたら本当にライダーに変身できるくらい、テクノロジーが進歩する可能性もゼロではありません(笑)。そんな未来が来る日まで、フルーツを摂取して健康でいてください! またお会いしましょう!
© 石森プロ・東映