
プロフィールを一切公開しない謎の原型師とのタッグ。
「出場するからには優勝を狙いにいく」。ディフォルメフィギュアとしての新たな挑戦。
にふぉるめーしょん
企画開発:片平 郁也
原型師:ミスターX
Q.出場されるブランドについて教えてください
- 片平
- 「にふぉるめーしょん」は、キャンディ事業部でウエハースシールとして出しているブランドで、ブランド名は「に」とうしん(2頭身)のデ「フォルメ」イラストで作品の魅力を表現するシールコレク「ション」からきています。今回は「にふぉるめーしょんシールからキャラが飛び出してきた」というコンセプトで、キャンディ事業部としては初の「にふぉるめーしょん」のフィギュア化ということで出場しています。
Q.今回、ミスターXさんとタッグを組もうと思った理由を教えてください。
- 片平
- 今回のONE PIECE 造形王頂上決戦にはキャンディ事業部として初出場であり、「にふぉるめーしょん」としても初のフィギュア化です。とにかくお客様にインパクトを与えたい、そのインパクトを出せる原型師さんに依頼したいと思っていた中で、上司に「キレキレの人がいるよ」とミスターXさんをご紹介いただきました。お会いしたときからその “キレキレさ”を感じて、この人なら!と依頼させていただきました。
Q.参加が決定したときの意気込みを教えてください
- 片平
- 制作を依頼する際、ミスターXさんからまず最初に「片平さんはどういう気持ちで挑みますか?」と聞かれたので、「出るからには絶対に勝つ気持ちでいます!」とお答えしました。すると、ミスターXさんは「良かったです。それくらいの気持ちでなければ依頼を受けないところでした」とおっしゃっていて。やるからには絶対1位を取るという気概をお持ちでしたね。

Q.今回造形したキャラクター、シーンを選んだ理由を教えてください
- 片平
- 「にふぉるめーしょん」の初のフィギュア化自体が新しい試みですし、アニメではルフィとバギーが新四皇に加わり、ユーザーとして注目しているタイミングでもあったので、チャレンジしたいという思いで選出しました。ディフォルメフィギュアというと小さくて少し可愛らしいイメージも強いのですが、ミスターXさんの作るディフォルメフィギュアはリアルさと迫力を感じさせてくれます。ですから、「にふぉるめーしょん」として新四皇をフィギュア化するにあたり、黒ひげとバギーという悪者感のあるキャラクターをお願いすることにしました。
Q.どのような会話を重ねて制作を進めてきたのでしょうか?
- 片平
- ミスターXさんはご自身の中で答えをお持ちの方です。それでも、「開発担当者としての僕の意見もはっきり聞きたい」と言っていただいたので、開発側として思ったことや結論を出さなければいけない部分はしっかりとお伝えするようにしました。こうした本音のやり取りを通じて、ミスターXさんと同じ方向を向いて進んでいるという実感があります。同じ方向を向かなければならないからこそ、依頼の際に「どういう気持ちでONE PIECE 造形王頂上決戦に挑むのか?」という質問もいただいたのだと思います。
Q.原型師さんの特性や作家性はどんな点にありますか?
- 片平
- 先ほどミスターXさんは自分の答えを持っている方とお話しましたが、それを含めて、自分の作品に自信と誇りを持たれている方だと感じました。ミスターXさんと作品を制作していく中で、僕自身も多くのことを学ばせていただきました。
Q.現状の仕上がりについて、率直な感想を教えてください
- 片平
- ミスターXさんも作品を見て「キレキレでしょ」と言うほどその出来に自信を持っていましたし、開発担当の僕から見てもそれは間違いないと思います。ディフォルメフィギュアは実物のサイズもそこまで大きくない中で、これまでにはなかったくらいの迫力が出ている作品になっています。ディフォルメフィギュアから「圧」を感じるんですよ。
一方で、バギーはコミカルさやファニーさも含んでいるキャラクターで、今後何を仕出かすのか分からない奇妙さも持ち合わせている。そこも上手く表現出来たと思います。
Q.こだわりのポイントを教えてください
- 片平
- 一番苦労したのは、やはり「にふぉるめーしょん」ならではの、52mm角のシールからキャラクターをどう飛び出させるかという点と、キャラクター性の表現をどう上手く組み合わせるのかということでした。たとえば黒ひげでは、シールをビリビリに破くことで彼のヒールさや強さを上手く表現していただきました。
また、バギーについてはシール上だけでは分からない“バラバラ”という要素をいかに一体化したフィギュアで表現するか。手足や体がバラバラになるという特性をシールから想像して実際のフィギュアで表現するのは難易度が高かったのですが、ミスターXさんはパースを効かせたりしながら、独立したフィギュアとしてキャラクター性の表現にこだわってつくっていただきました。

Q.今回の頂上決戦で特に負けたくない人や、ライバルはいますか?
- 片平
- 「ワンピの実」ですかね。というのも、キャンディ事業部と「ワンピの実」を手がけるベンダー事業部は低単価でより良い商品を世に送り出せるように日夜頑張っている仲なので、その分ライバル意識もあって。「ワンピの実」はここ数年で大きくなっていますし、負けたくないですね。
Q.ズバリ、優勝できると思いますか?
- 片平
- 出来る自信を持って作れたと思います! 今回の「にふぉるめーしょん」ブランドの初のフィギュア化ですが、自信を持って皆さんにお披露目できますし、皆さんに喜んでいただけると思います。
Q.最後にメッセージをお願いします。
- 片平
- 何よりもまず、ONE PIECE 造形王頂上決戦で“「にふぉるめーしょん」のフィギュア”というインパクトを残したいです。「にふぉるめーしょん」が新しいアイディアを持って参戦したことで、お客さんや原型師の方々が盛り上がってくれることが今回初出場となるブランドとしての存在意義だとも思います。ブランドとして優勝を目指すのはもちろんですが、ONE PIECE 造形王頂上決戦やフィギュア界に対してもインパクトを与えられると嬉しいですね。