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高岩成二スペシャルインタビュー

+ INTERVIEW

高岩成二スペシャルインタビュー [2022.09.16 更新!]

“ミスター平成仮面ライダー”のヒーロー像

平成に放送された仮面ライダーシリーズで、数々の仮面ライダーを演じてきたスーツアクターの高岩成二さん。製作陣からの厚い信頼が寄せられ、“ミスター平成仮面ライダー”と呼ばれるほど仮面ライダーには欠かせない存在です。

平成から令和と、時代を股にかけ「変身」し続けた高岩さんは、どのようにして伝説的スーツアクターになったのでしょう。キャリアにおけるターニングポイントや、仕草のみでこなす演技で大事にしていることは?

今回更新する後編では、高岩さんのルーツに迫ります。幼少期の憧れから、スーツアクターとしてデビューするまで、そして仮面ライダーを演じてきた中で1番嬉しかったことも深掘り。スーツアクターの概念を変えたと言っても過言ではない彼が、理想を叶えるために心に留めていることは必見です。ぜひ最後までご覧ください。

 

『HENSHIN by KAMEN RIDER』とは
“変身!”というキャッチフレーズで知られる、仮面ライダー作品。その場のなりゆきや外的要因により戦う宿命を背負わされる主人公たち。彼らが不安や葛藤、挫折を味わいながら、次第に自分の中で覚悟を固めていく内面の変化こそ、仮面ライダー作品が持つ"タイムレスな価値"と捉え、服に袖を通す日常の過程で少しずつ自分をアップデートできる服を目指し、ファッションという切り口で「仮面ライダー」を再解釈・デザインするファッションブランド。

 

“最初は前向きじゃなかったけど、やっているうちにだんだん楽しくなってきたんですよ。”

 

―スーツアクターになりたいと思ったのはいつですか? 

そもそも、僕が仮面ライダーを演じるようになった当初、スーツアクターという名称はありませんでした。特撮ファンの間で生まれた言葉で、それまでは、いわゆる“中の人”と呼ばれていました。変身前の役者さんと同じくらい、変身後の“中の人”に注目が集まったのは『仮面ライダー電王』くらいで、その頃からスーツアクターと呼ばれるようになったんですよ。

 

―そうだったんですね! それではスーツアクターになった経緯は?

僕が最初にこの世界に入りたいと思ったのは、小学3年生くらいの時。作文のお題が「将来の夢」で、その時に体育の先生かスタントマンの2つを挙げていました。スタントマンを理解していなかったけど、ただカッコいいという雰囲気で書いていたんですよ。

 

―なるほど。スタントマンが入口だったんですね。アクション映画が好きだったんですか?

小学6年生までは特撮を観ていましたが、徐々に観なくなっていって、派手なアクションの刑事ドラマや時代劇、ハリウッド作品や香港映画に関心が向きました。その時の影響が大きいです。中学1年生で、真田広之さんの初主演作品『忍者武芸帖 百地三太夫』という忍者映画を観て、アクションをやりたいと思ったんですよ。

 

―真田広之さんに憧れていたんですね。

いまだに憧れていて、演技を参考にさせてもらったこともあります。それを観て以来、中学校ではテニス部に所属していたから、友達と一緒にラケットでチャンバラごっこをしていました。アクション俳優になるなら、バク転くらいできるようになっておきたいと思って、学校の砂場で練習していましたよ。

 

―そこからどのようにして、アクション俳優の道に進んでいったのですか?

高校に入学する直前に、本気でアクション俳優になりたいと思うようになりました。その夢のために高校では器械体操部に入部して、それと同時に、真田広之さんが所属していた、千葉真一さん主宰のジャパンアクションクラブ(JAC)の養成所に入団。高校に通いながら、そっちにも通っていました。

 

―学校と部活とJACを並行するのは大変そうですね。

かなりハードでした。休みなくフル稼働して、家には寝に帰るだけの生活。芝居の“し”の字も知らないし、アクションのテクニックも分からなかったから、発声や殺陣の基礎をJACで学びました。

 

―厳しい修行期間だったと思います。その時は、なにをモチベーションにしていましたか? 

JACの養成所は厳しくて、諦めかけたこともありました。でも、同期と支え合えたから、どうにか卒業できました。

 

―そうして卒業後、アクション俳優として活動がスタートしたわけですね。

最初の仕事は後楽園のヒーローショー。アクション俳優ではなく、スーツアクター人生の始まりです。ヒーローショーの出演は、真田広之さんに憧れていたので、決してやりたかった仕事ではありませんでした。でも、簡単に仕事がもらえるわけではないので、なんでもやらせてもらおうと必死で。

 

―食い繋ぐために、ずっと続けた、と。

最初は前向きじゃなかったけど、やっているうちにだんだん楽しくなってきたんですよ。どっぷりハマっちゃいまして、結局7年間やらせてもらいました。

 

―どの辺りが楽しいと感じましたか?

ライブなので、お子さんの反応や歓声が届くところにやりがいを感じました。8mくらいの高さから飛び降りたり、ジェットコースターに立って乗って登場したりとアクションがあったし、ピンマイクをつけてセリフを喋る芝居もあって、総合的にできるのが楽しかったです。真田広之さんみたいに、アクション映画に出演したいという願望はありましたが、ショーにやりがいを感じて夢中になっていました。

 

“モモタロスで初めて、マスクの中にピンマイクを付けてもらったんですよ。僕の中で一番嬉しかった出来事です。”

 

―そこからテレビにも出演し始めましたが、スーツアクターとしてターニングポイントになった役はありますか? 

スーツアクターは基本的に、変身前の役者さんと2人でひとつの役を演じます。だから僕の演技は、変身前の役者さんの感情を引き継いでいくんですよ。でも、「仮面ライダー電王」のモモタロスは変身前がなくて、僕がモモタロスのキャラクターを作り上げていきました。それはかなり新鮮な経験でしたね。

 

―芝居の仕方も全然違うのでは?

モモタロスの声は、声優の関 俊彦さんがアテレコしてくれますが、身振り手振りに合わせるセリフのテンションは僕が担っていました。その結果、セリフに感情を込めていたら、アドリブが増えちゃったんですよ。こんな一言があるとおもしろい、こんな動きをしたらおもしろい、ってアドリブを加えてしまって。本当は良くないんですけどね。勝手にモモタロスの設定まで加えてしまっていて、その後もそれに合わせなきゃいけないから、監督や脚本には迷惑をかけたと思います。

 

―しかしながらモモタロスは、「仮面ライダー電王」の枠を超えて人気のキャラクターになりました。やりがいがあったのでは?

かなりありました。モモタロスで初めて、マスクの中にピンマイクを付けてもらったんですよ。声は関さんがアテレコしているから、ピンマイクは本来必要ないんです。でも、僕がどういうテンションで言い回しをしているのか、そのまま正確に関さんにお伝えしたい、と。それまでも、アテレコ用にセリフを話しながら演じてきましたが、この時ピンと背筋が伸びました。僕の中で1番嬉しかった出来事です。

 

―そのストーリーからも、その頃から“中の人”が、スーツアクターと呼び方が「変身」したのも納得です。

それまでは、例えば“中の人”が怪我したら、代役を立てていたんです。端的に悪い言い方をすれば、“中の人”は誰でもよかった。でも、徐々にその風潮が変わってきて、高岩が出られないなら撮影延期、となっていって。僕に限らず、他のスーツアクターも代わりが効かないと言ってくださる監督が多くなってきました。 

 

―スーツアクターとしての地位が確立したということですね。変身前の役者さんと、演じ方のすり合わせは?

例えば「仮面ライダードライブ」で、竹内涼真が演じる泊 進ノ介は、涼真が作り上げます。僕はそれを見ながら、涼真の演技の癖を真似して、変身後を演じる。泊 進ノ介がやりそうなことを考えて演じて、それに涼真が寄せてくれることもありました。僕は表情で演じられないから、仕草だけで表現するのが難しいんです。

 

―「仮面ライダードライブ」は、左肩から斜めにあしらわれたタイヤの装飾が印象的でした。そういった衣装も演技に影響するのでは?

装飾で動きが制限されるのも難しいところ。「仮面ライダードライブ」は左右非対称のデザインだから、体幹のバランスに慣れるまで少し時間がかかりました。

 

―今回「HENSHIN」から、『仮面ライダードライブ』をモチーフにしたモデルが登場します。さまざまなパーツを組み合わせて完成する車のように多重構造をイメージしたデザインで、スピード感も表現しました。 

タウンユースにぴったりなデザインだと思います。透けるナイロン素材がいいですね。ソックスで印象が変わるから、着こなしで遊べそう。そして軽くて履きやすいです。

 

“反省と改善を繰り返しているけど、完璧に満足することはありません。”

 

ヒーローは時に孤独になる瞬間があると思うのですが、スーツアクターとして「変身」し、マスクで外と遮断された時、孤独を感じることはありますか?

改めて考えると、あるかもしれません。他の出演者と談笑していても、本番になってマスクをつけると遮断されて、ひとりになります。視界も狭まるので、周囲との連携も取りにくいから、孤独を感じることもあります。

 

―逆に、マスクを装着して「変身」したことで気持ちが強くなることは?

高いところから飛び降りる時、視界が狭まって余計な情報がなくなるから集中できます。自分が仮面ライダーに「変身」しているという意識もあるのかもしれません。

 

―平成から令和の仮面ライダーを演じてきた高岩さんは、この時代の変化にどのようなことを感じますか?

撮影現場で言えば、機材の進化が著しいですね。フィルム時代からやっているので、モーションキャプチャとかの技術は本当にすごい。昔だったら空撮はヘリをチャーターしていたけど、今じゃドローン。コロナ禍もあって、スタジオで撮影した役者の演技と、別で撮ってきた背景を組み合わせる手法も採用されています。移り変わりが早い時代になりましたね。

 

―時代が変わっても、変わらずにいたいことはありますか?

ちょうど先日、家族と話していたことですが。リビングで家族と過ごしていても、それぞれがスマホに向かっているのが嫌なんです。テレビっ子だったので、それが寂しくて。どんな番組でもいいから一緒に観ながら、ああだこうだと話したいです。テレビは、家族と取るコミュニケーションのきっかけのひとつだと思うので、スマホの時代になっても、テレビの前で団欒を過ごしたいです。

 

 

―では最後に、「なりたい自分」になるためには、何が必要だと思いますか?

探究心ですね。例えばヒーローショーに出演していた時、反省点があれば、翌日のショーで改善する。それの繰り返しでした。ドラマや映画でも反省点があれば、活かせるシーンは必ずきます。反省と改善を繰り返しているけど、完璧に満足することはありません。それが「なりたい自分」に繋がっていくと思います。

 

“物心がついたばかりの僕が憧れていた仮面ライダーに、自分がなれるなんてとても感慨深いです。”

 

ー高岩さんと仮面ライダーの出会いを教えてください。

最初に認識したのは、仮面ライダー2号。すでに「仮面ライダー」は放送されていて観ていたと思いますが、幼すぎて1号の記憶はないんですよ。当然、変身ポーズを真似していたし、変身ベルトや自転車などの仮面ライダーグッズが欲しかったけど、買ってもらえなくて。物心がついたばかりの僕が憧れていた仮面ライダーに、自分がなれるなんてとても感慨深いです。

 

―そんな仮面ライダーに憧れていた当時、どんな子どもでしたか?

ごく普通の子どもですよ。今もそうですがテレビっ子で、豊富に放送されていた特撮作品はだいたい観ていました。その中でもやっぱり好きだったのは、仮面ライダーとスーパー戦隊シリーズ。兄や近所の友達と一緒に、お祭りで買ってもらったお面をつけて、仮面ライダーごっこをしていた、絵に描いたような子どもでした。

 

―さまざまな仮面ライダーを演じられてきましたが、好きな仮面ライダーを選ぶとしたら?

悩みますが、あえて選ぶなら「仮面ライダーW」。作品として観ても、仮面ライダーのキャラクターとしても好きですね。「仮面ライダーカブト」も印象が強い。自分なりにチャレンジしたことが多いんです。

 

―例えば、どういったことを?

例えば、過剰に動かない芝居をする。他の仮面ライダーはファイティングポーズを取りますが、「仮面ライダーカブト」は構えません。スンと一本、筋が通っているような無所作で、アクションも芝居も、それまでの仮面ライダーと違っていました。変身後の動きにアテレコする水嶋ヒロも大変だったはず。基本的に、動きに合わせてアテレコするのですが、動きが少ない芝居に当てるから難しかったと思います。

 

―それでは、好きな敵はいますか?

ぱっと思いつくのは、映画「仮面ライダーW RETURNS」に出てくる仮面ライダーエターナル。白い見た目が印象に残っているし、キャラクター性が強い。ヒール役ではあるけれど、芯が強く、違った正義を掲げているところが好きですね。そういった役を演じたことがないので、やってみたいと羨ましくも思います。

 

“「仮面ライダーカブト」からカメラの前に立っても余裕が生まれて、表現が広がっていきました。”

 

ー「変身」という言葉について、どう感じていますか?

「変身」という言葉が絶妙ですよね。今となっては当たり前に「変身」って言うけれど、英語のトランスフォームとはニュアンスが違いますし。

 

ー高岩さんも、自分ではない何かに「変身」したいと考えたことはありますか?

ありますよ。役者は、役に自分を寄せるか、自分に役を寄せるか。どちらにせよ自分ではない人間を演じて「変身」するのが楽しいです。気が小さくても役になりきれば、肩で風を切って歩いても誰に咎められることもありません。ありのままの自分に装飾をつけて、「変身」することもあります。

 

―スーツアクターとして、気持ちが「変身」する瞬間はいつですか?

カメラの前に立った時。リハーサルの段階からスイッチが入るし、しっくり来なければ何度もテストをやらせてもらいます。若い頃はカメラの前に立つと、朝から緊張しっぱなしでしたが、ある程度キャリアを積むと演技の引き出しが増えて、撮影現場の空気にも慣れるから、気持ちに余裕がでてくるんです。

 

―気持ちに余裕が生まれて、なにか変化はありましたか?

新しい演技にチャレンジできるようになりました。演じ方の正解はひとつではないので、この展開だったらこうしてみよう、こうやってみたら監督はどう反応するか、とチャレンジできるタイミングが増えるんですよ。「仮面ライダーカブト」からカメラの前に立っても余裕が生まれて、表現が広がっていきました。

 

―その表現がうまくできず、もどかしさを覚えたことはありますか?

確かに、頭では分かっているけど、それをうまく表現できない時もありました。そんな時は、共演者の演技に委ねます。一度、プロデューサーさんからアクション監督のお話をいただいたこともあるんですよ。プレイヤーとの兼任だったので、自分の体力を考慮して見送らせてもらいましたが。

 

―あらゆる仮面ライダーに「変身」してきましたが、「変身解除」すると高岩成二という1人の男に戻ります。どんな仮面ライダーから「変身解除」しても変わらない部分はありますか?

数多くの仮面ライダーを演じてきましたが、マスクを外して変身解除しても変わらないのは、くだらないことを話すこと(笑)。気持ちは24歳のまま変わっていません。後輩からは、先輩らしくしてくださいって言われるんですよ。ドンと構えていてほしいみたいです(笑)。

 

“ファンの方々が喜ぶデザインを、見えないところに落とし込まれているのがいいですね。”

 

―これまで「HENSHIN」がリリースしてきたスニーカーを並べてみましたが、第一印象はいかがですか?

いろんな仮面ライダーをモチーフにした、アッパーのデザインの再現具合がすごいですね。「仮面ライダーフォーゼ」は、アッパーの素材が本物の衣装にそっくり。「仮面ライダーエグゼイド」も、撮影で着ていた衣装と質感が似ています。

 

―激しいアクションを演じていますが、衣装のシューズは動きやすいのですか?

仮面ライダーによって毎回素材が変わりますが、平成仮面ライダーの前半はブーツで足への負担が大きかったです。でもいつからか、すね当てと分離する厚いソールのスニーカーになって、動きやすくなりました。

 

―ウルフオルフェノクをモチーフにしたモデルを履いていただいていますが、履き心地はどうですか?

軽いし、柔らかい。スポーツシューズと同じ感覚で履いています。

 

―普段からスニーカーを履きますか?

サンダルが多いですけど、スニーカーも履きますよ。左足から履くようにしているんです。

 

―武道などでも、左足が先という作法が多いですよね。

そうみたいですね。全然知りませんでしたが、気づいたら左足から履くのが癖になっていました。

 

―「HENSHIN」のスニーカーはすべて、モチーフになっている仮面ライダーの足跡をアウトソールで再現しています。

ファンの方々が喜ぶデザインを、見えないところに落とし込まれているのがいいですね。機能性はどうなんですか?

 

―防滑性など、靴本来の機能性をきちんと試験しています。

すごい。全部カッコいい。ライダーキックのシーンを撮影する時、足跡のデザインが施されたパーツを取り付けるんですよ。その度に、足跡のデザインを見ていたので、どれもよく覚えています。

 

―特に印象に残っているのはありますか?

「仮面ライダー555」です。このメカニック感がカッコいい。

 

―実は、高岩さんの撮影会でライダーキックのポーズを取っていただく際、仮面ライダーの足跡を靴底に貼っていたのを見ていて、それから着想を得て生まれたスニーカーなんですよ。

本当ですか!? 嬉しいです。ファンは足跡のデザインを見ただけで分かりますからね。

 

―そして今回、「仮面ライダービルド」をモチーフにしたモデルが、新作として発売されます。

片足のアウトソールが肉球になっていますね! 普段は足の裏が見えないけど、脚を組んだ時とかにチラッと見えたら会話のネタになりそう。

 

―他のモデルと変わらないクオリティを維持しつつ、今回は15,000円と、よりお求めやすい価格を実現できました。ぜひ、履いてみてください。

履いた第一印象は、土踏まずがフィットしています。履いていてストレスはありません。アシンメトリーなカラーリングで展開されているスニーカーをよく見かけるし、あえて左右非対称のカラーで履いているオシャレな人もいますよね。着こなしのアクセントになると思います。ランニングシューズみたいなシャープなフォルムで、合わせやすそう。

 

―デザインのポイントは、「仮面ライダービルド」の変身シーンで出現するパイプをイメージしたパーツを取り付けています。そして、有機物と無機物の組み合わせで変身することを、同じカラーリングの異素材を組み合わせて表現しました。

なるほど、おもしろい。同じ色でも素材が変わると深みが増しますね。一見しただけでは「仮面ライダービルド」って分からないデザインだけど、分かる人には分かる、オシャレなデザイン。海外のハイブランドらしさも感じさせます。

 

―ライダーキックのポーズをいただいてもいいですか?

椅子に座ったこのポーズ、懐かしいです。撮影会でよくやりました。本来はつま先を伸ばすんですけど、撮影してもらうために足の裏を正面に向けるんですよ。「(ポーズの維持が)しんどいから早く撮ってー!」なんて言いながら(笑)。

 

―ライダーキックのポーズを真似するなら、どこの筋肉を鍛えるべきですか?

腹筋ですね。脚の筋肉も大事ですが、脚をピンと伸ばすには腹筋が重要なんです。

 

―ポーズ、ありがとうございます! では最後に、高岩さんにとって「ヒーロー」とはどんな存在でしょうか。

唯一無二で、絶対的にカッコいい存在。平成ライダーは悪と戦い、弱い自分に打ち克つところも魅力じゃないですか。一歩間違えたら、自分も悪に堕ちてしまいそうな描写もあって、人間ドラマがありますよね。そんな己と向き合い、打ち克てる人こそヒーローだと思います。

 

 

〈高岩成二(スーツアクター)・Profile〉
ジャパン・アクション・クラブ養成所を卒業後、後楽園ゆうえんち(現・東京ドームアトラクションズ)で開催されていたヒーローショーに出演。「仮面ライダーBLACK RX」でライダーマン役、「恐竜戦隊ジュウレンジャー」でドラゴンレンジャー役を務め、テレビに出演し始める。1994年に「忍者戦隊カクレンジャー」のニンジャレッド役で、初めて主役のスーツアクターを担当。以降、スーパー戦隊シリーズやメタルヒーローシリーズにも出演。2001年に「仮面ライダーアギト」で主役のスーツアクターに抜擢され、それ以来「仮面ライダー響鬼」を除く平成仮面ライダーシリーズの主役をすべて演じる。2018年から放送された「仮面ライダージオウ」で主役のスーツアクターを勇退。現在はアクション指導しつつ、俳優として活躍中。

文・取材: 小松 翔伍

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