環境に優しい竹素材のクラフトパズル
「Bamboo Art wa-gu-mi」の「ガンダム」、
そして「シャア専用ザクU」がプレミアムバンダイで絶賛販売中!工具不要、接着剤不要のクラフトパズルで完成する「ガンダム」は全高約27cm、「シャア専用ザクU」は全高約26.5cmのビッグサイズ。
竹製だけにプラモデルやアクションフィギュアとも違う「Bamboo Art wa-gu-mi」ならではの質感と存在感が大きな魅力となっています。
今回はこのエコな立体パズル「Bamboo Art wa-gu-mi」の特徴やこだわりについて開発を手掛けるプレックス企画担当者・U氏にお聞きしました。
――「Bamboo Art wa-gu-mi RX-78-2 ガンダム」「Bamboo Art wa-gu-mi MS-06Sシャア専用ザクU」についてお聞かせください。
プレックスU氏:まず 、竹製でできた「ガンダム」の驚きを皆さんにお届けできればと感じております。かなりサイズの大きい立体パズルとなっていて、実際に組み立てると全高約27cmの「ガンダム」や「ザク」が完成します。デスクや本棚にディスプレイしてもらうと、そのボリュームを感じてもらえると思います。
▲「ガンダム」が全高約27cm、「シャア専用ザクU」が全高約26.5cmと大ボリュームの立体パズル。
――立体パズルとのことですが、
どれくらいで完成できるのでしょうか?
プレックスU氏:「ガンダム」は421ピース、
「シャア専用ザクU」は358ピースあって、だいたい5〜7時間くらいで組み立てられることを想定しています。組み立て前は板状のプレートですが、精密レーザーカッターでカッティングされたパーツは手でパキパキと外せます。工具不要、接着剤不要で作れるので、もしプレゼントなどされた場合でも、どなたでも簡単に組み立てることができます。また、厚さ2mmの竹製合板なので、組み立てた後の強度の高さも特徴です。
▲パーツを竹板から外して組み立ていく立体パズル。ニッパー不要、接着剤不要なので、手軽に組み立てられます。
厚さ2mmの竹板が立体になっていく過程を楽しめます。
――なぜ竹で「ガンダム」や「ザク」を作ろうと考えたのでしょうか?
プレックスU氏:すでにリリースされている
紙製の「Paper Art si-gu-mi」からの発展ですね。エコ素材である竹を使って、シックで落ち着きのあるインテリアに最適な新しい立体パズルを作ってみたくてチャレンジしてみました。紙製の「si-gu-mi PRO RX-78-2 ガンダム」も楽しいクラフトパズルですが、約15cmと竹製の「Bamboo Art wa-gu-mi」より小さめなんです。
今回、「Bamboo Art wa-gu-mi」が約27cmと大きめにできたのは、紙よりも強度のある竹だから。サイズが大きくても重さに耐えられるからなんです。
ただ、逆に「Paper Art si-gu-mi」は紙製で軽いため、台座を使って空中に浮いたポージングを再現できるなど、それぞれ材質に合わせたメリットがあります。
▲紙製の「si-gu-mi PRO RX-78-2 ガンダム」も絶賛発売中! 紙製は大胆なポージングが魅力となっています。
「si-gu-mi PRO」ではほかにも「νガンダム」や「量産型ザク」などがラインナップ。
――耐久性のほかにも竹ならではの
特性はありますか?
プレックスU氏:やはりエコですよね。一般的な樹木よりも成長が早く、化学肥料や農薬をほとんど使わずに育つ竹は、環境に優しい素材です。それと竹ならではの模様も特徴です。和テイストで落ち着きのある感じに仕上がるので、それこそ和室などにディスプレイしても非常に馴染むと思います。あと素材である竹自体の模様を活かしているので、同じ「ガンダム」でも、それぞれ独自の個性ある立体となります。
――MSらしいディテールも
印象的です。
プレックスU氏:レーザーで裁断する際、
切断面が焦げるのですが、組み立て時にこの焦げた色がモールドやディテールなど、デザインの一部に見えるように設計しています。立体としてのディテールもやはりかっこよくしたいので、これまでの立体製品や、それこそ等身大「ガンダム」などの資料を見たり、いろんな研究しました。そのなかで“竹”ならではの最良の形状を開発会社と相談しながら設計しています。
――ポージングに関しては
いかがでしょうか?
プレックスU氏:まず3Dモデルを作成しますが、その段階である程度ポージングを調整しています。
肘を後ろに向けると腕が前に出てグッと出て力の入ったポーズになったり、肩を開いて胸を強調したり、これまでの立体物の製作で得たノウハウは可能な限り踏襲するようにしています。
▲「ガンダム」、「ザク」ともに力強さのある立ちポーズで立体化。
肘の曲げ方、脚の開きや接地など、固定モデルならではのこだわりが魅力。
――「ガンダム」にはビーム・ライフルやガンダム・シールド、「ザク」にはザク・マシンガンやヒート・ホークなど、武装もしっかり再現されていますよね。
プレックスU氏:持ってたほうがかっこいいですよね(笑)。
モビルスーツの特徴の一つですので、しっかり再現したいと思いました。
――開発のこだわりについてお聞かせください。
プレックスU氏:出来上がったときの見栄えにはすごくこだわっています。ただ、シルエットだけで作ろうと思えばもっとパーツ数、プレートの枚数を減らして、もっと安価に作れるのですが、開発がスタートすると、細部までこだわってしまうんです。
「Bamboo Art wa-gu-mi」では「ガンダム」以外のキャラクターも手掛けていますが、「Bamboo Art wa-gu-mi ゴジラ(2023)」は皮膚のディテールや筋肉質な立体感にもこだわってしまいました…(笑)。
――「Bamboo Art wa-gu-mi」
ならではの開発の難しさはありますか?
プレックスU氏:実際、立体パズルの開発にはとても時間が掛かります。
まずは立体物として3Dデータを作るりますが、ポーズを決めた後、そこからどう分解して、どう組みやすく作っていくのか。足し算、引き算をしながら、パズル用の3Dデータに変換していきます。「ガンダム」はA4サイズのプレート4枚なのですが、この決まった面積の中でパーツをレイアウトしないといけなくて。
ここが設計担当者がとても苦労するところです。
――設計的に再現が難しかったところはありますか?
プレックスU氏:やはり「ガンダム」の頭部、顔に関しては最後まで悩みましたね。基本的に竹板は平面なので、小さな曲面の部位を作ろうとすると、パーツを重ねる必要があります。そうすると、レーザー加工の都合、パーツの端面に焦げ跡ができるため、正面にきたとき黒く見えてしまいがちです。
「ガンダム」の頭部は白いイメージなので、アンテナやマスクは竹板の平面を用い、首を少し回したポージングにすることで、竹の白い部位がよく見えるように工夫したりしました。
▲竹の模様を活かした「ガンダム」のシルエットも見どころのひとつ。
パーツ同士の組継跡も、デザインの一つとして楽しむことができる。
――顔以外にも、各部曲面を再現されていますよね。
プレックスU氏:「ガンダム」のふくらはぎなどの曲線的な部分は、とても細かなパーツをたくさん使って曲面を表現しました。
「ガンダム」は比較的直線的なパーツが多いですが、「ザク」に関しては曲面が多くて。「ザク」のふくらはぎは、スリット加工を施して巻き付けるように繋ぎ合わせることで、大きな曲面を再現しています。
このスリット加工のパーツは、やはり超精密なレーザーカッターだからこそできる技術となっています。
――曲面のR、湾曲は大小どちらの
再現が難しいですか?
プレックスU氏:大きいほうが大変ですね。「ハロ」のようにきれいな球体はきっと作れないです(笑)。
「ザク」の動力パイプの筒形状などは省略しつつ、再現可能な範囲で表現させてもらっています。
▲スリット加工された板を巻き付けるようにすることで、「ザク」のふくらはぎの曲面を再現。
パーツ時は平面の板でも、組み立てることで、さまざまな形状へ変化していくところも「Bamboo Art wa-gu-mi」の魅力のひとつです。
―開発のトライ&エラーも
多いのでしょうか?
プレックスU氏:3Dで設計するなかで、パーツ構成や強度を確認しながら微調整します。
実際にレーザーカッターで試作を行い、パーツの勘合も1つ1つ試しています。
――どれくらいの精度で
切り出しているのでしょうか?
プレックスU氏:1/100mm単位ですね。
接着剤不要で組み立てられるのは、やはりレーザー加工の精度が高いからこそです。
――「ザク」のプレートにある数字は
パーツ番号ですか?
プレックスU氏:とても細かいパーツが多いので、各パーツに番号を付けています。
取扱説明書にも番号がふってあり比較しやすいようにしています。どなたでも簡単にでも完成させられると思いますよ。
――「Bamboo Art wa-gu-mi」
ならではの楽しみ方はありますか?
プレックスU氏:作ることもですが、インテリアとしても楽しんでもらいたいですね。
プラモデル、フィギュアのような再現度や、可動パーツを設けることはできませんが、竹の質感や存在感をぜひ楽しんでもらいたいと思っています。
きっと応接間や玄関に飾っても生活になじみやすいはずです。
「Bamboo Art wa-gu-mi」は無彩色のインテリア。それこそ帆船模型のような作って、飾って楽しむホビーなのかもしれません。
▲竹の質感もあり、和室、玄関、応接間などに飾っても、
違和感なく馴染むはず。部屋のアクセントとなるインテリアとしてもおすすめです。
――クラフト系ホビーでも、より大人向けのようですよね。
プレックスU氏:作品や商品の特性上、50歳以上からの購入が多い印象です。落ち着きのある製品だと思いますので、そういった意味でも年齢層は高めかもしれません。きっと時間とともに、色合いの経年変化も楽しめると思います。ぜひ大人のホビー&インテリアとして楽しんでいただければ幸いです。
――ありがとうございました。
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