漫画「東京卍リベンジャーズ」の歴史的フィナーレを、
〈mastermind JAPAN〉が最大リスペクトと共に、盛大に祝福!!
漫画「東京卍リベンジャーズ」原作者:和久井健先生も、
世界的なストリートラグジュアリーブランド“mastermind JAPAN”の洗練されたブランドコンセプトに魅せられた一人。
「東京卍リベンジャーズ」という物語と、mastermind JAPANブランドとの根底でクロスオーバーする魂は、
われわれに何を語りかけるのか?
本コラボレーションを記念し、和久井先生とマスターマインド・ジャパンデザイナー本間氏とのスペシャル対談も実現!
両者に流れるmastermind (一つの事に才能が長けている人)を掘り下げます。
これまで世界中のブランドとのコラボレーションを成功させてきた本間氏が、
フィギュアの色味からアパレルデザインのディティールにまでこだわり抜き、
Tシャツ、パーカー、スカジャンにもあしらわれている「Mastermind Tokyo Revengers」のロゴは、
本コラボを象徴する両者の魂のクロスオーバーを表現しています。
mastermind JAPANとバンダイが、全人類に向けて発信する大型コラボレーション企画です。
Tokyo Revengers mastermind JAPAN Special Figure BOX
価格:¥16,500(税込)
BANDAI SPIRITSのバンプレストブランドより展開のプライズフィギュアをベースにした、コラボモデル「花垣武道」「佐野万次郎」「龍宮寺堅」3体セットのスペシャルフィギュアボックスが登場!
バンプレストブランドが手掛けるフィギュアは、各キャラクターの個性的な表情やポーズをリアルな造形で再現。特攻服やTシャツのしわ、なびく髪形など細部まで作り込んでいるほか、本企画の特別仕様として、背中やブーツ等にmastermind JAPANのアイコンであるスカルボーン(骸骨)をデザイン、さらにコラボレーションロゴデザインを使用したサークル型台座も付属。サイズはキャラクターの頭身に合わせたスケールとなっているため、部屋に並べて飾りたくなるスペシャルフィギュアです!
Tokyo Revengers mastermind JAPAN Tシャツ 初代ロゴ柄
価格:¥9,900(税込)
発送月:2023年3月
フロントに本コラボ用にデザインされたオリジナルロゴ、バックに東京卍會とスカルを組み合わせた縦ロゴをあしらった、本コラボを代表するデザインのTシャツです。
Tokyo Revengers mastermind JAPAN Tシャツ 唯我独尊柄
価格:¥9,900(税込)
発送月:2023年3月
フロントに本コラボ用にデザインされたオリジナルロゴ、バックに特攻服からインスパイアを受けた、天上天下唯我独尊の文字とmastermind JAPANのアイコンであるスカルボーン(骸骨)を組み合わせた、インパクトの有るデザインのTシャツです。
Tokyo Revengers mastermind JAPAN Tシャツ サークルロゴ柄
価格:¥9,900(税込)
発送月:2023年3月
フロントに本コラボ用にデザインされたオリジナルロゴをゴールドでプリント、バックに特攻服からインスパイアを受けた、天上天下唯我独尊の文字とmastermind JAPANのアイコンであるスカルボーン(骸骨)を組み合わせた、サークルロゴデザインのTシャツです。
Tokyo Revengers mastermind JAPAN パーカー 初代ロゴ柄
価格:¥22,000(税込)
発送月:2023年3月
フロントに本コラボ用にデザインされたオリジナルロゴプリント、左袖に特攻服からインスパイアを受けた、天上天下唯我独尊の文字と、バックに初代東京卍會をイメージしたロゴにmastermind JAPANのアイコンであるスカルボーン(骸骨)を組み合わせたデザインのフーディです。
Tokyo Revengers mastermind JAPAN スカジャン
価格:¥41,800(税込)
発送月:2023年3月
フロントに本コラボ用にデザインされたオリジナルロゴとドラケンのタトゥーが入った mastermind JAPANのアイコンであるスカルボーン(骸骨)、左袖に特攻服からインスパイアを受けた、天上天下唯我独尊の文字、バックに初代東京卍會をイメージしたロゴにスカルボーンを組み合わせたデザインを、高度な技術をもった機械刺繍で表現。中綿なしなので、春先から秋口まで軽く羽織れ、年間を通して着用が可能な、ライトな着心地のスタンダードスカジャンです。
漫画『東京卍リベンジャーズ』の歴史的フィナーレを、
〈mastermind JAPAN〉が最大級のリスペクトと共に、盛大に祝福!!
和久井健先生(『東京卍リベンジャーズ』 原作者)× 本間正章氏(〈mastermind JAPAN〉デザイナー)
スペシャル対談
2022年11月16日に「週刊少年マガジン」誌上で最終話を迎え、TVアニメ『聖夜決戦編』も2023年1月7日より放送開始された。原作が大団円を迎えてなお、日本国内のみならず世界中でファンを増やし続けている超人気漫画『東京卍リベンジャーズ』。そして、1997年の創立以来、世界のファッションマーケットで日本発の“ストリートラグジュアリーブランド”として揺るぎない地位を確立し、今なお新たな可能性を模索し続ける〈mastermind JAPAN〉。
2023年1月17日に、待望のコミック最終31巻が発売されることを記念し、両者のスペシャルなコラボレーションが実現! さらに原作者:和久井健先生とプライベートにおいても親交の深い〈mastermind JAPAN〉デザイナー:本間正章との対談をここにお届け。世界が認める2人の“mastermind (1つのことに才能が長けている人)”によるクロスオーバーが生み出したモノは、我々に何を伝えるのか?
『新宿スワン』時代から、キャラに着させる服はMMJを意識して描いていました(和久井)
作品から「怖い人なのかなぁ」と思っていたら、すごく優しい雰囲気の方で(本間)
ー早速ですが、お二人の関係性について教えていただけますか?
和久井健(以下、和久井)
元々は、僕がマスターマインド・ジャパン(以下、MMJ)のファンだったんです。飲み仲間や友人でMMJを着ている人がチラホラいて、「格好いいね。それどこの?」みたいな感じで教えてもらったのをキッカケにハマって。本間さんとはショップの店頭でチラホラお見かけはしていて、そこで初めてご挨拶をさせてもらったのかな。
本間正章(以下、本間)
以前あった代官山のお店ですよね。
ーそれぞれが感じた第一印象は?
和久井
「怖ぇなぁ」って(笑)。寡黙な感じで、すごくオーラというか雰囲気も出ているし。なにより僕らファンからしたら、愛用しているブランドの服を作ってくださっているデザイナーさんですからね。
本間
僕は逆でしたね。うちのスタッフに漫画好きがいて「これメチャクチャ面白いんですよ!」と薦められて『新宿スワン』を読んでいたので、作品のイメージから「怖い人なのかなぁ」と思っていたら、そこから全くかけ離れた、すごく優しい雰囲気の方だったので(笑)。
ー(笑)。お互いが思い描く作品のイメージからは、真逆の第一印象だったんですね。
和久井
で、ちゃんとお話ししたのは2013年。当時は「週刊ヤングマガジン」で『新宿スワン』の連載をやっていたんですが、「ヤングマガジン大アート原画展 2013」が開催されるということで、会場で販売するグッズとしてコラボTシャツを作らせていただくことになって。その時ですかね。
ーMMJファン的には、まさに夢のような話ですね。
和久井
そりゃもう、メチャクチャ嬉しかったです!
ー以降、友人としてお付き合いをするように?
本間
そこからちょっと間が空き、一昨年、去年くらいですかね。初めて一緒に食事をしたのが。
和久井
ですね。僕の友人にもすごいMMJファンがいて、ご一緒させてもらって。最初は藤田さん(藤田昌洋氏。本間氏とともにMMJを立ち上げ、牽引しているパートナー)と食事をする約束をしていたんですが、急に本間さんもいらっしゃるとなって。「えぇ!?」って正直ドキドキでした(笑)。
ー実際、お話をしてみて第一印象から変わった部分はありましたか?
本間
僕はそのまま「優しい人だなぁ」という感じでした。
和久井
僕も最初に感じた通り、すごく……。
本間
「怖いなぁ」でしょ?
一同(爆笑)
和久井
そうっすね! いやいや(笑)。でも、普通に話していると寡黙で優しい方なんですが、一緒にお仕事をすると「すげぇ、超言ってくる!」と思って、そこは大変でした(笑)。
ーその辺りのお話はのちほどゆっくり(笑)。和久井さんが普段、身に着ける服はMMJが多いんですか?
和久井
やはり多いですね。一時期なんて“好きすぎる”のはもちろん、他のショップに行くのも面倒で、マジでクローゼットにMMJしかないなんて時期もありましたし。逆にMMJのショップに行くのが恥ずかしいくらい全身揃えちゃっていました(笑)。
ーそんな和久井さんのMMJコレクションの中で、1番のお気に入りアイテムを教えてください。
和久井
どれも気に入っているのでこれが1番とかはないんですが、本間さんとお会いした際にご自身が身に付けているアイテムを自分も持っていると、すごくテンション上がりますね。「それ、俺も持っています!」って(笑)。
本間
なるほど。じゃあ、次に会う時は「絶対にこれは持ってないだろ」って格好をしていかなきゃ。
一同(笑)。
ーファッションデザイナーと漫画家。お互いのクリエイティブに関してシンパシーを感じる部分はありますか?
和久井
ずっと憧れの存在なので、僕の口から言うのはちょっと恐縮しちゃいますね。そもそも服好きということもあって『新宿スワン』の頃から、作中で登場キャラに着させる服もメチャメチャMMJを意識して描いていましたし。
本間
そう言ってもらえるのはすごく嬉しいですね。漫画ってストーリーも組み立てつつ、絵を描くわけじゃないですか。それって僕らには想像できない世界ですし、本当にスゴイなって思います。そうして世界を巻き込みながら支持を集めている人とこんなに普通に接していいのかなって、今さらながら感じつつ。
和久井
いやいや、それはこっちのセリフですよ(汗)。
ー“服を作る”のと“漫画を描く”というのはクリエイティブの環境というかシステム的にも共通する部分があるのかなと。
本間
漫画の場合は、作者である和久井さん“だからこそ”の絵とストーリーが絶対に必要ですし、そこがすごいなと思います。僕の場合は「こんなのを作りたい」ってスタッフに丸投げして、あとは気が付いたら「いいね!」みたいに服が出来上がってくる感じなので。
和久井
いやいや、そんなワケないじゃないですか!(笑)。
まだ最終話を読んでいないので、最終31巻をメチャメチャ楽しみにしています(本間)
格好いいと感じたものを取り入れていった結果、完成したのが『東リベ』のスタイル(和久井)
ーさてお二人の関係性も分かったところで、続いて『東京卍リベンジャーズ』についてのお話を伺いたいと思います。最終回お疲れ様でした!
本間
お疲れ様でした!
和久井
ありがとうございます。作品を描き終えたなっていう感じはあっても、まだ全然仕事が終わった感じがしていなくて、今も毎日これから進めていく企画の素材を色々と描いたりしていたりと、なにかしらの仕事をしている状況です。
ー本間さんは最終回をご覧になりましたか?
本間
実は、まだ読んでいないんです。30巻の電子版をダウンロードして読んだところで止まっているので、1月17日発売の最終31巻をメチャメチャ楽しみにしていまして。でもSNSのタイムラインやネット上でも最終話の話題がすごく出ていたので「うわぁ……読みたい……」と思いつつ、なるべくその辺の情報は断つようにしています(笑)。
ーたしかに30巻は、ラストの次巻への引きがすごかったですもんね。
和久井
やはりラストの引きに関しては単行本における一番の見せ所なので、打ち合わせでもメチャクチャ難航しながら作っています。
ー本間さん的に『東リベ』で好きなキャラを1人挙げるとしたら?
本間
全員と言いたいところですが、マイキー(佐野万次郎)かなぁ。人間誰しも良い部分と悪い部分の二面性を少なからず持っているのと思うので、その根本的な部分にスポットを当てて、魅力的に描かれているので好きです。ただ、僕は最終話まで読んでないので、それによって評価も変わるかも(笑)。ところで和久井さんに聞きたいんですが、デザインや性格など登場キャラクターの設定って、連載開始前に全部決めておくんですか?
和久井
いえ、全く決めてないです。なので毎週探り探りで、ビクビクしながら描いていました(苦笑)。
本間
でも、途中から登場するキャラクターも含めて、結果的に全てが繋がるじゃないですか。それが本当にスゴイなって。僕なんて行き当たりばったりですよ、いつも。
和久井
(笑)。僕も同じですよ。週刊連載だと全ての設定などをしっかり作り込んでから走り出すという余裕がない場合が多いので、「企画が通りました」と告知されたら、もう既に連載が始まっている状況なんです。そうすると1週間ごとの打ち合わせで、読者アンケートの結果も見つつ、自分たちが面白いと考えるものを担当と相談しながら提供していくわけじゃないですか。その中でああでもないこうでもないと揉みながらキャラが出来上がっていくんです。初めから全部を決めちゃうと、キャラクターを動かせなくなっちゃうので、そういったパターンはあんまりないですね。
ーどのキャラクターも魅力的ですが、ネーミングにも男子の“中2ゴコロ”をすごく刺激されるというか。
和久井
“中2ゴコロ”はすごく大切にしています。ただネーミングに関しては結構適当。そこは担当と相談せず、格好いい名前のキャラを作りすぎちゃったから、こいつはギャグっぽくしようかなとか、自分1人で決めています。例えば柴 八戒。これはインド神話の破壊神シヴァをひっくり返していて。
本間
なるほど。
和久井
なのでもっと破壊神みたいなキャラにする予定だったんですけどね。いつも名前が決定した状態で担当編集さんには見せるので、そういった設定に関しては彼らも関知していない部分です。公式キャラクターブックでもキャラメイキングの部分については、あまり触れないですし。
ーキャラメイキングという点において、作中に登場するキャラクターの着ているファッションへのこだわりもぜひお聞きしたいです。
和久井
全体的にこだわっていますが、とにかく単行本の表紙にはこだわるようにしています。あとは原画展だったりと特に人目につくモノも。作中のファッションに関しては逆で、“少年誌的にはオシャレすぎない方が良かったりもする”という点を意識しつつ、自分の好きファッションのテイストを取り入れてみたりしています。
ー東京卍會のメンバーが履いているブーツが、一般的にイメージされる暴走族の足元とは異なっているのが印象的でした。
和久井
たしかに背面にバックルのあるブーツって一般的ではないですよね。あれは取材させていただいたバイク屋さんのご主人が元・暴走族で、所属していたチームで履かれていたのがあのタイプだったと聞き、珍しいし格好いいなと思って取り入れさせてもらいました。そうやって格好いいと感じたものは、なんでも取り入れていった結果、『東リベ』のスタイルが完成したという感じです。
ー本間さんからご覧になって、『東リベ』のファッションはいかがでしょうか?
本間
キャラと服とのバランス感に優れていて、ファッションを知っているし、好きなんだなっていうのが見ていてよく分かりますね。
ーパーカのフードやネック周りが大きめだったり、ボクシーなシルエットなど衣装デザインも特徴的だなと感じます。
和久井
それに関しては単純に僕の好みです(笑)。
ー『東リベ』公式 Twitterのフォロワー100万人突破記念に、東卍メンバーにMMJのスカルがデザインされたウェアを着せたイラストがアップされた際には、両者のファンの間でも話題になりました。
和久井
そもそもが、キャラに着せているMA-1もMMJを意識したデザインだったりしますし、Twitterにアップしてイラストでも結構取り入れていることが多いんです。「格好いいなとは思うけど、自分には似合わないかな」っていう服も漫画なら自由に着せられるし、もうそれで自分自身が満足しちゃうくらい着せています(笑)。
本間
嬉しいですね。僕は漫画を読む際に、その作品の世界に入り込んじゃうタイプなので「うちの服を意識して描いているな」と気付かず、むしろ逆に僕がそれを見て「このキャラの立ち姿はすごくキレイだな」とか「どうやったらこういうバランスの服を作れるかな」と考えています。そして、どうすれば気付かれずにパクれ……参考にできるかなって(笑)。
「なんでもやっていいいよ」と仰っていただき、逆に困ったぞと(和久井)
一言で表すと、“すごく相性がいい”と感じました(本間)
ー(笑)。お互い影響を受け合っていると。そんなお二人とバンダイによる夢のコラボレーションが実現し、コミックの最終31巻発売日と同じ2023年1月17日より予約スタート! 本日はフィギュアとアパレルのサンプルをお持ちしたので、ぜひお手に取ってご覧ください。
和久井
(フィギュアを手に取って)いやぁ〜イイですね。BANDAI SPIRITSさんはクオリティがすごく高いので、いつも文句なしなんですよ。むしろ逆に、クオリティが高いからこそこちらの求めるハードルが上がっちゃう部分もあって。
ー2次元の漫画キャラを3次元で立体化された際に、作者としてはどの部分を1番チェックされますか? 例えば、造形師さんによっては原作からアレンジされている部分もあったりします。
和久井
そこはシンプルに“格好いいかどうかどうか”ですね、やはり。自分も表紙絵を描く時に、キャラの頭身を10頭身ぐらいの気持ちで描いたりしますし。あとは目の色合いやピアスなど細部は結構チェックしますね。あとは先ほど本間さんにも仰っていただいたキャラの立ち方。腰が前に入って、なんかヤンキーっぽい立ち方だとか、そういった部分は意識して見るようにしています。(フィギュアを全方向から見つつ)でも本当にスゴイですね、コレは。
本間
うん。クオリティがメチャメチャ高いですよ。こうして上がってきたフィギュアのサンプルを見た瞬間に「このまま持って帰りたいな」と思ったくらい(笑)。元々、バンダイさんのフィギュアは本当にいつもレベルが高いですし、他のアニメでも昔から色々とコラボさせてもらっていますが絶大なる信頼を置いています。今回も本当に漫画通りの仕上がりで、そこにうちのデザインが加わることで、『東リベ』をまだ読んだことない方にもすごく喜んでもらえて、かつ作品の良さを知ってもらう入口にもなるのかなと。
ーまた今回は、武道とマイキーとドラケンの3体セットでスペシャルボックス入り。ラグジュアリー感と同時に、手に取った際のワクワク感を演出するよう意識されています。
和久井
ボックスに入れたまま飾っておきたいですね。スカルを背負った特攻服もですが、このコラボ Verだけブーツの色もブラックで正面にスカルが入っているのがイイですよね。すごくMMJらしくて。
ーコラボならではのディテールの作り込みは本間さんからのアイデアだとか。和久井先生ご自身もアイデアを出したりされたんでしょうか?
和久井
アパレルに関しては「こういう服をやりたい、ああいう服やりたい」っていうのを、一緒に食事させていただいたタイミングでお話ししましたが、僕からの細かな提案というものは特にありませんでした。それ以上にとにかく「コラボをさせてもらいたい!」という気持ちが大きかったですし。しかも今回、スカルのデザインもやらせていただいていたので、そちらのプレッシャーも半端なかったですし。本間さんからは「なんでもやっていいいよ」と仰っていただき、それで逆に困ったぞって(笑)。僕自身がMMJのファンということもあり。自分の中でかなり比重が大きかったので「これは頑張らないと!」って。
ー本間さんにお聞きします。今回『東リベ』の世界観とMMJの世界観をマッシュアップしてみて、いかがでしたか?
本間
一言で表すと“すごく相性がいい”と感じました。これまで色々なコラボレーションを行なってきましたが、最初に相性が良さそうだなと思っていたけれど、実際にデザイン作業に入っていくと予想とは違って難しいというケースもあったりするので。その点、バンダイさんから提案されたアイデアをすごくスムーズにデザインに落とし込めたなっていうのは、今回のコラボアイテムの完成品を見て、改めて思いましたね。やっぱり“楽しめるかどうか”っていうのはすごく重要です。
ー難しいと感じる部分はありましたか?
本間
もちろん『東リベ』ファンの人たちに着てもらいたいというのは当然ですが、それ以前に「作者である和久井さん自身に気に入ってもらえないモノはリリースしちゃいけないな」という思いはありましたし、デザインを提案する際に「本当に心の底から良いと感じてくれているのかな?」というプレッシャーもありました。
ー上がってきたアパレルのデザインを見て、和久井さんはどう感じましたか?
和久井
今も着ていますが、スカジャンはメッチャ軽くて着心地がイイですね。あと今回のコラボではフーディーのフード部分にもこだわっていただいています。僕がMMJの作るフーディーのシルエットが好きなので、本間さんにシルエットの秘密をお聞きして、それをほぼほぼパク……いえ、参考にしてもらって(笑)。厚みがあってしっかりフードが立つんですよ。これって漫画では表現するのは簡単ですが、それを実際に服として立体的に表現するのってすごく大変だと思います。僕がMMJのアイテムに感じる魅力って“男が着る”という点がすごく考え抜かれているところ。例えばポケットの深さ。男ってバッグを持たずにポケットに何でも突っ込むじゃないですか。そこで配置まで計算されていて「分かってんなぁ〜、ここにポケットが欲しかったんだよ」みたいな。
ー痒いところに手が届く機能性とデザイン性が両立していて、かつ洗練されているという部分ですね。
本間
さらに和久井さんの好みのシルエットに近づけるべく、これまでバンダイさんで作られてきたアパレルに比べて、割とボクシーなシルエットになっています。
和久井
それとやっぱりアイコンであるスカルですよね。若い頃は大きくスカルがデザインされたモノがメッチャ好きでしたが、最近は逆に隠れスカル的にさりげなく入っているモノが好みなので、その点もバッチリ。もうオジさんだし、子供の保育園のお迎えに着ていくには……ねぇ(笑)。
ーそして、和久井さんがデザインしたスカルの側頭部にはドラケンのタトゥが刻まれています。
和久井
これ位のちょっとした感じがイイんですよね、本当ありがたいです。
ーこれなら保育園の送り迎えも行けますね。
和久井
その分、袖に“天上天下唯我独尊”とか入っているからダメでしょ(笑)。しかも作者自身が着ているのって、ちょっと恥ずかしいじゃないですか。
本間
周りの親御さんからも「あの人は何をしている人なんだろう?」なんてウワサされたりして(笑)。
ーまた本コラボでは、両者に共通するワードである“東京=TOKYO”でリンクした「Mastermind Tokyo Revengers」というスペシャルロゴを使用しているのもポイントです。
本間
文字の並びも色々と試してみてこうなりました。本来なら主役であるTokyo Revengersが前で、Mastermindが後の方が良かったんですけどね。
和久井
いやいや、むしろこのTokyo Revengersがいらなかったんですよ。そもそも、漫画コラボのアパレルって、結局「ファンじゃないと着るのが難しいな」ってモノが多いじゃないですか。そうならないように作品のロゴとかは小さくして欲しいと伝えていましたし。自分でも着たいじゃないですか(笑)。
ー『東リベ』とMMJはともに、国内のみならず海外でも多くのファンに愛されています。ご自身のクリエイティブを世界に発信することに対する思いをお聞かせください。
和久井
僕は特別海外を意識したことはなくて、まず目の前の日本の若い層の方々に読んでもらえたら嬉しいなと思って描いていたら、なぜかご好評いただいているらしいってだけなんですが、作品で表現したかった自分の感性が海外の人々にもエンタメとして楽しんでもらえているのは、本当にものすごくありがたい時代だなって。
ーそこには、『東リベ』だからこそ受け入れられたという部分も大きいのかなと。
和久井
そうですね。最初は自分でも「なぜ?」と意外でしたが、不良×タイムループという世界観に独自の面白みを感じてくれたということと、何より純粋に“面白い漫画を作ろう”という初期衝動が受け入れてもらえた結果なんだなと感じています。
ー本間さんはいかがでしょうか?
本間
これまで約20年間、パリでの展示会を開催してきましたが、最初から今の自分たちのようなレベルの服が作れたわけではありません。誰にも相手にしてもらえずとも「いつかはもっと色んな人たちに喜んでもらえる服を作りたい」という思いと努力が実を結び、徐々に理解してくれる人が増えて、今があります。和久井さんの描く『東リベ』のように、世界で認められているさまざまな分野から、気持ちの面で影響を受けることも多いですし、「自分らもまだまだ。ファッションも負けずに頑張らなければ」と常に思っています。
ーでは最後に、お二人の今後の展望についてお聞かせください。
和久井
僕の場合は、まだ忙しくて先のことなんて全く考えていません。
ー本間さん的にも和久井先生の次作が気になるところでは?
本間
友人である以前にやっぱりいちファンなので、もうそこはただ期待して待つのみです。僕自身は年2回新作を発表していて、次は1月中旬〜下旬にパリで展示会が行われるので、今はそれに向けての準備の大詰め。そこで和久井さんとは今回のコラボとはまた違う形での取り組みが……あるとか、ないとかで。
ー若干濁し切れていませんが(笑)、そちらも非常に楽しみです。
本間
今回のコラボもあって流れ的にもすごくイイですし、最終回に向けてお忙しい時期であったにも関わらず、そちらの取り組みでは、ウチのファンの方々にも喜んでもらえるよう無理難題も聞いていただき、本当にありがとうございました!
和久井
正直、本当に難しかったです(笑)。結局のところ、僕は漫画家なので普段から中2病的なことばっかり考えているんですが、その取り組みでは「この辺りまでなら許されるかな」と出したら「逆にここまでOKなんだ!?」みたいな感じで、ファッションと自分のファンが求めるものとのバランス感や匙加減も分かったので、すごく良い経験になりました。
本間
まぁ、それでいったら僕も中身は中2なんで。
ー最後に、お互いにシンパシーを感じる理由がハッキリと分かりました(笑)。ありがとうございました!
ーStaffー
photographer Yuta Kono / videographer MITURU NISHIMURA / edited by Tomoyuki Hirahara / Hair &make Taichi Yoneo(TUNE)
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